葉っぱ ふんどし?

2008年10月1日

 ある人に会うため、その人が参加されるイベントに合わせて東京へ向かったのは先月末のこと。会うのが目的のためにイベントの内容などはあまり頭に入っていなかった。会場に入ると100人近くはいただろうか。そのほとんどが女性で埋め尽くされていた。いったい何のイベントだったろうと気になって持って出たチラシに目をやると、「ふんどしトークライブ」とある。ふんどし?なのになぜ女性ばかりなのか。余計訳が分からなくなったので、会場で手渡された資料に目を通した。
 なるほどふんどしは、日本人だけではなく、マヤ、インカ、エジプトをはじめ世界の先住民が愛用していたという。だからふんどしが良いとは先走りすぎだが、現代人の免疫力低下の理由を、西欧からもたらされた下着に原因があると指摘する声も多い。通気性の良くないゴム紐と化学繊維で身体を締め付けるパンツは、無意識のうちに身体にストレスを与えるからだ。それが人の免疫力を、なんと20分の1も下げてしまうと警告する専門家もいるという。そういえば、何年も前に、はだかで睡眠する健康法が流行ったことがあった。「脱パンツ健康法」とも呼ばれ、パンツを脱いで寝ることが体にいいといわれた。実際にやってみた人は、寝巻きを着て寝るより、はだかで寝るほうが暖かかったはずである。締め付けないため、新陳代謝が活発になり、体温が上がる。体温が上がれば、免疫力が高まるから一石二鳥なんてものではなかったはずである。では、なぜそんなに良いことが、ブームで終わってしまったのだろうか。今更ながらその理由が、このイベントに参加して分かったような気がした。その違いは、女性が参加したかどうかではないだろうか。当時と今とでは、女性の立場や、問題認識に違いがあるにせよ、根底に流れている問題点を分かりやすくさせるのには女性の力が必要だからだ。いのちを育む大事業をなす女性の感覚は、生きることに直結しているからだろう。
 いまやその源である子宮の病気が若い女性に急増しているという。まさに命の根幹を揺るがす問題が起きているのである。その原因に、少なからず下着が関係しているとすれば無視できることではない。このイベントに参加した大半が女性なのもうなずけるのだ。会場では、半数以上の女性が、布ナプキンに切り替えたそうだ。そして、下着をふんどしにかえた人から、「生理痛が軽くなった」「生理不順が直った」という声も聞かれた。麻の研究者、川口氏によると、「ふんどし」の語源は、「運通し」であるという。水も流れが止まれば腐るように、身体も循環を悪くすれば病を呼ぶだろう。ふんどしで、体全体を運通し。一度、試してみる価値は大ありではないだろうか。目的の人にもお目にかかれ、そのおかげで面白い話が聞けた。これをご縁と早速、ふんどしを買って会場を後にした。