葉っぱ 父のその後

2024年2月1日

 足の弱った父のリハビリにと思案して、コーヒー好きを良いことに、時間がとれるときは約1キロ先の支留比亜までモーニングコーヒーを飲みに行くことにしました。一ヶ月も続けると、だいぶ歩けるようになったことをお便りに書いたことがあります。
 あれから約2年が経ちました。最近は、どこかに手をかけるところを探しながらの歩行です。歩幅が短くなり、よく観察していると、足が弱ったわけではなくて、転んだりつまずいたりすることが原因で、慎重になっている気がしました。先月の下旬に一時名古屋も雪が降りましたが、凍結してそうな場所があると、思わず足元を用心しながら歩かずにはおれません。まさに父の歩行は、そんな日常が繰り返されているからではないでしょうか。その父が、昨年の末から失禁するようになりました。トイレに行くまで我慢できなくなったのです。夜中にゴソゴソしているので、どうしたのかと思ったら、靴下で漏らした場所を拭いていました。これは、良くないと思い、寝室だった2階からトイレの隣の洋間の1階に寝床を移しました。そうしたら今度は違う問題が発生しました。洋間の照明は昔設置したもので、今のような常夜灯がありません。薄明かりにできないのです。暗くないと寝れないというので電気を消して真っ暗にすると、夜中に起きてトイレに行く方向が分からない。そして用を済ましても、習慣で今まで寝ていた2階に上がってこようとします。そういう不安が増したのか、失禁は頻繁になっていくので、いよいよおむつをつけることにしました。それでも慣れないおむつで用を足す事は困難なのか、夜中に何度もトイレに行く日が続きました。建物上の問題もあると思い、家電屋さんに紐が垂れた昭和ならではの照明に替えてもらいました。そして洋間特有の寒さも問題と思ったので、ゼンケンの電気掛敷オーガニック毛布を新たに購入し、暖房機のアーバンホットを半日つけっぱなしで部屋を暖めたところ、なんとその日から深夜のトイレに行く回数が減り、おむつになれたこともあるのか、その後は夜間に一回と朝方くらいしか行かなくなりました。それまでは、トイレに起きればその都度相手をしていたので、2時も過ぎれば寝れなくなってしまい、不眠症気味になったのですが、それも早々と解消できた感じです。
 昭和11年の今年で88才。長い昭和を駆け抜けてきた世代。突然デジタルに対応せよと言っても無理な話しです。家電はすべてリモコン操作のため、居間の電気をつけるのも一苦労。おやすみタイマーを触ってしまうのか、電気が急に消えたと大騒ぎになります。暗闇には、目もしばらく対応できないから不安でしょう。そんな些細な、できないことが増えつつあるため、一人きりに長時間させるのは不安なので、今年から週7回ですから毎日デイサービスに行っています。そんなデイサービスも、近代的な建物のところは、ことごとく本人が行きたがらなくなって、新しいとこを紹介していただいたりして、最近は落ち着いてます。お世話になっているところは、民家を改装した昭和な作りです。
 一家団欒できるような大きなテーブル。昔はどこの家庭でも当たり前だった風景です。たくさんの木が使われた建物で、印刷物を折ったり、筋トレをしたりと、楽しく過ごしているところがインスタにアップされていました。ここのデイサービスでは、使ったバスタオル等も、干すのを手伝ってもらってるそうです。体が動くうちは、人様のお役に足つという気概も昭和世代が受け継いできた精神。ここではそんな当たり前のことが実践されています。
 いよいよ新年の目標で書き初めした「断捨離」を実践すべく、日々、時間をとって整理をしています。苦手なことは後回しにずっとしてきたツケを返すことが、今年の目標になりました。癌という字は、品物の山に「やまいだれ」と書きますが、物がありふれた状態は、けっして良いことではない。
これは全てにおいて通じる言葉なのではないでしょうか。少しでも空気の通る空間や人間関係を築いていこうと思います。