葉っぱ ボイストレーニング

2022年3月3日

ボイストレーニングというと、歌、発声練習、お金がかかりそうな専門学と思っていましたが、昨年の10月に、ボイストレーナーによる「声のための口腔、呼吸、姿勢メンテナンス」講座が当店で始まったので、興味もあって参加しました。参加して驚いたのが、発声練習をするかと思ってたのですが、一切ありませんでした。呼吸を感じること、それによる筋肉の動き、といったふだん気にしていない部分に焦点をあて、正しい呼吸をしているか、そして正しい姿勢で、筋肉を使えているかということろが肝心で、意識すれば鍛えられるということを教えていただきました。
 普段、私達は空気を吸うために、気管の入り口が開いて口から肺まで繋がり、食道の入り口は常に閉じています。そして何かを飲み込むときだけ通路が切り替わり、気管の入り口は閉じ、反対に食道の入り口が開き、飲んだものが胃へと運ばれていきます。当たり前のことですが、無意識に難しいことをやってるんですね。しかし、年齢とともに、もしくは脳血管障害等により、食べる機能の低下や気管の異常などで誤嚥(ごえん)とよばれる入り口の切り替えがうまくいかなかったり、遅かったりすると、間違って食物が気管に入ってしまいます。私も唾液が気管に入ってむせることがあるのですが、これも誤嚥です。なんと、人口動態統計月報年計(概数)によれば、2019年の誤嚥性肺炎による死亡者数は4万人超で、日本人の死亡原因第6位となっているそうです。
口の周りにある筋肉が衰えることは、誤嚥や、唾液量が減ることによる虫歯や歯周病にもかかりやすくなるといった全身に関わる影響が起きてくるそうです。知りませんでした。
 今回、参加したことで、まったくボイストレーニングへのイメージが変わりました。
それ以降、呼吸の練習は西式健康法と合わせて毎朝の日課となりました。そろそろ3ヶ月になりますが、長く息を吐く練習の成果は、1分近く続けられるようになり、体幹も鍛えるため、それだけでウエストがかなり締まってきました。何より全身に血液が巡るせいか、寒い日でも練習の後は、体が
ポカポカしてきます。
 コロナの長期化で、マスクの着用が定着する中、それによる肺への負担も懸念されています。マスク着用によって、鼻呼吸が口呼吸になることです。「人間の鼻は優れた加温・加湿機能が備わった空気清浄機に例えられる」鼻から吸った空気は鼻の奥の鼻腔(びくう)を通る時に温められ、加湿されてから肺に送られる。その間には鼻毛や粘膜の表面に生えた線毛、粘液によって、ほこり、細菌やウイルスといった異物が取り除かれる。鼻呼吸には、こうした防御機能が働いて
いる。口呼吸では、汚れたままの空気が加温・加湿されることなく気道を通って肺に直接送られるため、「風邪などの感染症にかかりやすくなってしまう」帝京大学ちば総合医療セ
ンター(千葉県市原市)耳鼻咽喉科の鈴木雅明教授。
これから気温の上昇とともに、マスクによる口呼吸に気をつけてるとともに、鼻からの深い深呼吸を毎日の習慣にされてはいかがでしょうか。新鮮な空気が新鮮な血液を作ることは間違いないですから。
 次回のボイストレーニングは、4月を予定しています。
是非、一度参加されてみてはいかがですか。