葉っぱ 意外な効果に

2018年8月1日

 今年は戊戌九紫火星。戊(つちのえ)の語源は『茂』で草木が繁盛すること。戌(いぬ)は切るという意味で、草木が枯れること。相反する言葉が表すように、記録的豪雨に見舞われ、そしてそれ以降は一転、晴天続きで記録的な猛暑が続いています。
 干支の組み合わせは60種。戊戌の年は六十年周期で巡ってくることになりますが、東京オリンピックのために建てられたあの国立競技場ができたのは1958年で、なんと60年前です。それを六十年経った今、奇しくも新しく再建築しているではありませんか!。巡り合わせとは、馬鹿にできませんね。森羅万象の大きなうねりの中では、人間の一生など瞬きするほどの出来事なのかもしれません。
 そんな猛暑が続いています。年齢ともに、この暑さが体に堪えるようになって来ていました。自宅の寝室が西日の当たる部屋のため、毎年息苦しい暑さになります。今年もご多分に漏れずです。そんな暑い中でもなるべくクーラーはつけたくないのは、何と言っても環境に負荷がかかります。室外機から出る熱風がそれを物語っています。それに冷えて次の日に体が重くなります。かといって寝苦しさから睡眠が浅くなっても同じことです。悶々とする暑さ対策。そんな中である発見をしました。
 扇風機を頭上でまっすぐ体に当たらない方向にして、弱風で回します。はじめは暑いのですが、そのうち、風に気流が起こるのでしょうか。からだ付近にあるモワッとした空気がその方向に流れだします。その動きが皮膚の表面から熱を奪い、意外にもに涼しさを感じさせることに気がついたのです。30度を超える熱帯夜が連日続きましたが、冷房のお世話になったのは、一日だけでした。しかもこの暑さの中、朝まで熟睡できることが何よりの効果でした。このような扇風機の効用は、皆さんご存知で、壁に当てると良いとか、外気温が低い場合は、窓の外に向かって回したら良いとか、いろいろな方法があることを教えて下さいました。お客様の中には、私と同様な西日の部屋の方や、クーラー嫌いの方が何人かいらして、私の方法でやってみたら寝ることができたと話してくださいました。思えば40代あたりから好きでなくなっていた夏の暑さでしたが、数年前から毎朝の青汁も飲むようになり、体温も以前よりは低くなっているのでしょう。体を暑さから守る効用もあるのかもしれません。
 紀元前約四百年頃に書かれたというと「黄帝内経」には、夏の三ヶ月の過ごし方が書かれているそうです。 「夏の3カ月は万物が繁栄し、美しく花開き診を結ぶ季節である。人々は少し遅く寝て少し早く起きるべきである。夏の日の長さ、暑さを厭うことなく、気持を愉快にすべきで怒ってはならない。体内の陽気を外に向かって開き通じ発散させるべきである。これが、夏の過ごし方であり、道理に反すると、秋になって瘧疾(発熱性の病気)になる」
 今年の夏は、自分の体調を客観的に観察しながら、四季の過ごし方を感じてみる良いきっかけになった気がします。