マスクの是非を考える
2021年5月1日
厚生労働省ホームページには、「新型コロナウイルス感染予防のために」という見出しで、「風邪や季節性インフルエンザ対策と同様におひとりおひとりの咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。風邪症状があれば、外出を控えていただき、やむを得ず、外出される場合にはマスクを着用していただくよう、お願いします。」と書かれています。
当店にいらっしゃるお客様に、マスクの着用について尋ねられるケースが増えています。エチケットでどうしても着けていないとひと目が気になるという方が多いです。
メディアの影響で、マスクを着けていないと、非常識という風潮がいつの間にか形作られたようです。しかし膨大な医療データが集積する厚生労働省のホームページには、繰り返しますが咳エチケットのためとあります。咳やくしゃみをした際に、飛沫により他人を感染させてしまう可能性あるので、その予防のためにやむを得ず外出する場合に、マスクの着用をお願いしているのが緊急事態宣言が出された現在の状況です。
もう一つ、厚生労働省のホームページ、eヘルスネット活性酸素と酸化ストレスより一部を引用します。
「大気中には、約20%の酸素が含まれており、生物はこの酸素を利用し生命活動を維持しています。酸素は、外部からの様々な刺激を受け、反応性の高い活性酸素に変化します。活性酸素は、細胞伝達物質や免疫機能として働く一方で、過剰な産生は細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。そのため生体内には、活性酸素の傷害から生体を防御する抗酸化防御機構が備わっていますが、活性酸素の産生が抗酸化防御機構を上回った状態を酸化ストレスといいます。」
「私たちが生命活動を営む上で酸素の利用は必須となります。呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部は、通常の状態よりも活性化された活性酸素となります。ヒトを含めた哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられています。活性酸素は、体内の代謝過程において様々な成分と反応し、過剰になると細胞傷害をもたらします。」
以上が、厚生省からの引用文です。普段、私たちは新鮮な酸素を肺に取り込むことで、新鮮な血液を作り出し、健やかな状態を保っています。マスクをすることで、新鮮な酸素を取り入れることが困難になり、活性酸素をより生み出す状況を作ってはいないでしょうか。活性酸素は、自分の細胞を傷つけ、免疫力を低下させます。必要に応じて使い。そうでない時は、新鮮な空気を体にとりいれることが必要と感じます。
マスクというと、思い出すのが映画「風の谷のナウシカ」です。もう何十回見たことかしれません。文明が滅んで千年以上たった世界を描いた作品でした。汚染された大地に生まれた腐海によってマスクなしでは生きられない土地がナウシカの住む場所まで迫っていました。安住の地をめぐる争いに巻き込まれ、年老いた仲間が乗る飛行船が、そんな腐海に吸い込まれて行きます。必死に助けようとするナウシカ。しかし、生きることを諦めた乗組員は、静かに死を待っていました。その時、毒ガスが立ち込める上空で、ナウシカがマスクを取って、大声で仲間に自分の言うとおりにするよう指示します。それを見て我に返った仲間たちは、飛行船の中にある荷物を捨てて、辛うじて腐海に不時着しました。
次のシーンは同じく腐海に不時着した青年が、迫ってくる蟲たちを所かまわず撃ち殺します。そんな彼を蟲たちから誘導し、救出し、そして言います「きみは殺しすぎた」。
そんなセリフがずっと頭から離れませんでした。そうなんです。私たちは殺しすぎてます。雑菌や細菌がいると言って、見えない敵に次亜塩やファブリーズなどを当たり前に使っています。この世界には、私たち人間だけが住んでいるのではありません。共存しあって生きています。いつの間にか人間は、思い上がりな地球のがん細胞になってしまったのかもしれません。そして新たな細菌やウイルスたちは、がんを退治し、元の地球に浄化するために生まれてきたのかもしれません。