葉っぱ ROUGAN

2010年11月1日

ちょうど今から一年前、遠くが見えにくくなったこともあり、いっそのことレンズと一緒にフレームごと新しくしようとK店に行った時のことである。まず、視力から検査が行われ、その後もいくつかの機械の前に座らされた。まるで眼科にでも来ているかのようだった。ようやく検査が終わり、その担当の女性から、現在の視力の状態についての説明を受けた。開口一番、近くも見えにくくありませんか?と聞かれ、そういえば最近視点が合わないと答えた。遠くに視点をあわせたレンズにすると、近くはより見えにくくなると言われた。どうも納得いかないので、質問した。近視というのは、近くは見えるが遠くが見えないことを言うのではないかと。その女性は困った顔をしてその通りだという。では、なぜ近くが見えないのか?空気が読めない私はさらにつっこんに聞いて、はっとした。もしかしてこれが老眼というのか。女性は黙ってうなずいた。
老いを感じさせる光景といえば、近くを見るときにメガネを取る仕草や、逆に少し手元から離して読む姿を想像するのは私だけだろうか。自分がまさにその仲間入りをしようとしている。目の前に突きつけられた現実に、これほどがっかりしたことはなかった。そもそも老眼という言葉が悪い。使いすぎたためという意味で労をねぎらって労眼とするなり、もっと違う言葉だったらこれほど落ち込まなかっただろう。しかし、このことが発奮材料になり、ようやく最近、それを克服しつつある。ヒントは、西勝造著作集の中にあった近視矯正法だった。遠くと近くを交互に見るというものだったのだが、細かな説明が書かれていなかったため、自分なりのやり方になり、効果が上がらなかった。しかし、最近ホームページで、このやり方と同じ方法を詳しく説明しているサイトを見つけて早速実践している。本も取り寄せてその理由に納得した。下記の一部がその内容である。
「老眼は水晶体と毛様体の動きが悪くなるために、近くにピントを合わせられなくなる状態なので、何とかしてそれらの動きを良くできればいいわけです。関節でも筋肉でも、体の中の「動きの悪い部分」を良くする方法は、たいていの場合「なるべく動かしてやる」ことに決まっています。目も体の一部ですから、きっと動かしてやればいいはずです。」
動かさない部分は退化する。まさしく目もよく考えれば体の一部である。毎日のささやかな訓練でも、一ヶ月、一年、十年という長い目で見れば、その動きというのは大きなうねりとなって自分に帰ってくることになる。お金がかからず、短時間でできる老眼回復トレーニング。心当たりのある方には、朗報である。

老眼回復トレーニング(実践編)
老眼予防のための気軽にできる調節訓練
1.目の前15センチの位置に、人差し指かボールペンなどを立ててその先端を見る。ピンボケでもOK
2.できるだけ遠くのもの(5メートル以上、遠ければ遠いほどよい)を見る。この時、目と目の間とペン先と遠くの目標が一直線に並ぶようにする。
3.1と2を繰り返す(約1秒間隔、20往復。計約40秒)。
4.このトレーニングを1日4回以上やる。
5.近視や乱視、遠視で眼鏡やコンタクトレンズを使用している人は、使用したままでトレーニングする。

参考著書 福与貴秀著「老眼―治らないとあきらめていませんか?」
参考HP http://www.rougan.net/