葉っぱ 世界の水事情

2025年7月2日

 下図の水の量と分布は今から30年ほど前に、水の専門家による勉強会に参加した時の資料です。唖然としたのが、毎日当たり前のように使っている私たちの使える水というのは、意外に少ないということでした。およそ14億立方Kmのうち、97.5%が海水で、氷河が1、75% これを足しただけでも99、25%。人が生活に使える水の量は、地球全体の水の量の0,001%くらいなんです。地球全体の水をお風呂いっぱい分の水とすると、使える水はたった大さじ一杯・・・。
そんな貴重な水資源のはずなのですが、大切に使っているでしょうか。
 農薬や洗濯などの洗浄剤、大きな工場では、工業用薬品が使われています。さらには水道水には次亜塩素酸ソーダが使われています。限りある資源のはずの水が、年々汚されているのは明らかなはずです。最近でも、リニアのトンネル工事で、ヒ素が基準値を超える量が含まれていたり、PFAS(ピーファス)、有機フッ素化合物が基準値を遥かに超える量が全国的に検出されており。昨年度 全国市町村別PFAS水道水汚染ランキング ワースト20に、愛知 岩倉市水道事業49ng/L がトップで表示されています。水や油をはじき、熱に強い性質を持つため、フライパンや撥水剤、泡消火剤など、様々な製品に使用されてきました。しかし、自然界で分解されにくく、環境中に残留しやすい性質や、健康への影響が懸念されていますが、これらの有害物質も身近なものになってしまっているのです。
 これらのこれらの有害な物質を含む製品を日頃から使わないようにするのも当然ですが、私たちが毎日使っているシャンプーやリンス、洗剤、柔軟剤などを環境に負荷をかけないものに代えていったり、使用量を少なくするといった努力が必要でしょう。
 もうひとつの図は、人間ひとりが1年間に使える水の量を表したものです。世界中で平均すると約7,979立方kmです。日本は、雨の降る量は比較的多いのですが、人口密度が高いため、日本の人ひとりが1年間に使える水の量は、世界平均の半分以下の約3,378立方kmになため、人ひとりが1年間に使える水の量は、世界平均の半分以下の約3,378立方kmになるのです。しかし実際は、一日当たりの使用量は、224リットルでオーストラリアに次いで2番目に多いのが現状です。あまりの豊かさゆえに、大切なものが一体何かすら分かってないということでしょう。生活雑排水では一番汚いのは台所の排水だそうです。ほとんど処理されないまま川や側溝にたれ流し状態です。せめて身近な台所から一人ひとりの取り組みで良い方に変えて行きたいと思いませんか。地球に優しい商品はたくさんあります。それを一人ひとりが手にとって使うことで水事情も変わって行くと思います。