畑の効用
2024年7月30日
先月からかなりの猛暑が続いています。この猛暑の理由は、九星気学の野田清美先生によると、7月の月盤のセンターに、九紫火星という火のエネルギーが座っていることからも分かるそうです。そして8月6日までは夏土用でもあり、体調には十分気を付けなければならない期間でもあるということです。確かに、私の学生の頃の学校の夏休みは、7月20日あたりから始まっていましたから、ちょうど土用の始まる期間になります。このあたりのことも考えられての休みだとしたら、旧暦が一昔前は生活のベースになっていたことになります。暦の意味さえ分からなくなっている昨今、先人が築き上げてきた生活の知恵を、もう一度体に落とし込んでおかないと、若い世代に伝わらなくなる危機感さえ感じます。
こんなことを感じるようになったのも、昨年から始めた畑の効用かもしれません。というのも、種をまく時期や、収穫など、西暦をもとにしていたら何にも役に立ちません。考えてみたら当たり前です。欧米で使われていた暦を、明治時代に無理やり政府から押し付けられたもので、日本人の生活に馴染むわけないからです。ですから農作業をしているとついつい旧暦に目が行きます。二十四節気では、間もなく立秋ですが、七十二候では37番目の涼風至るとあります。日本の四季の移ろいを、一言で、しかも美しく表現されています。このような表現を小さいころより日頃から学んでいれば、自然と自身のたたずまいも変わってくるのは当然でしょう。お金をかけて塾に行かせるだけが能ではないと思います。
毎年、真夏の暑さは体に堪えます。昨年の8月は、熱中症での救急搬送が3万6千件を上回ったそうです。平成20年以降では3番目に多い人数だそうです。先月の7月は、まだ統計が14日までのデーターで、1万5千件と言いますから、昨年同様かなり多い人数です。
中学校時代に、水泳部で鍛えたせいか、夏は好きな季節でしたが、いつの頃からか、この猛暑にうんざりするようになり、毎年の田んぼ作業も億劫で、足が遠のいていましたが、これも畑の効用か、毎朝のように畑で作業するようになってから、日焼けで皮膚も強くなり、猛暑の中での作業も、不思議に苦ではなくなっていました。田んぼでも2時間までが作業の限界だったのが、今年は3時間以上することが当たり前になって、しかもぐったり疲れることがなくなりました。畑には、毎朝のように6時前に行っては、雑草取りをしたり、摘心したり、収穫したりで、汗だくになりますが、気持ちがいいんですね。土に触れることで、パワーをもらっているような気がします。周りの畑も一切農薬を使っていませんので虫が多いように思われますが、ナスやキュウリ、トマトやバジルなど夏野菜も虫に食べられたりすることがありませんし、てんとう虫やミミズは見かけますが、あまり虫がいないのです。人間も野菜も一緒で、薬に頼ってしまうと、病気で寝込んだり、ワクチン打ったにも拘わらずまた感染するのと
同じで、次々と病が発生しますが、薬に頼らずとも自己免疫力を高めるような食生活や運動をしていれば、自らの免疫力で病原菌の入る余地がなくなることと同じではないでしょうか。WHOまでがパンデミックと騒いで、コロナウイルスの恐怖を煽りましたが、結果は、毎年のインフルエンザとそう変わらなかったのではないでしょうか。それを半強制的に、ワクチン摂取をさせました。しかし今になって、そのワクチンの被害の方が遥かに深刻であることが、毎年の死亡者数で明らかになってきています。自然から離れすぎてしまうと、本当は何が正しいのか、見えにくくなってしまうのでしょう。
人間がどんなに自然を破壊しようとも、自然は刻々とその姿を刻んで、四季折々の草花を見事に咲かせます。
博厚は地に配し、高明は天に配し、悠久は疆(かぎ)りなし。『中庸』より