排せつ健康法
2019年2月2日
先月末、愛知県がインフルエンザの最多記録の更新で騒がれる中、スタッフが突如二人風邪でダウン。それと同時に私も喉がいがらっぽくなり、頭はぼ~っとしてきたので、これはマズイと思って、早速アスミンをこまめに飲み、家に帰ってからは、悪寒がするため温冷浴をやめて、熱い温度の腰湯をしてすぐ床につきました。その後、頭の熱は出ませんでしたが、寝付きが悪く、体中でバリケードを破られるか破られないかの死闘が繰り広げられているという状況。熱っぽい部分に手を当てながら、応援を送り続けました。夜間目が覚めて喉に鈍い痛みがあったため、何年も継ぎ足ししているびわ種のエキスでうがいをして、そのエキスを患部に湿布して寝ました。
翌朝、喉の痛みは昨夜より治まっていました。体は若干重く感じるくらいで、どうやら風邪菌とのバトルは、互角の勝負で、時折出る痛みや咳は、油断すればいつでも乗っ取られることを感じさせました。毎朝の青汁に加えて、菌にめっぽう強い臭い柿渋も飲みました。
体の一部が思うようにならないと辛いですね。この時期、ちょっとした手荒れでも気になります。だから、寝込むような風邪やインフルエンザになろうものなら、早く何とかしてくれと思うのが、人情かもしれません。逆に言えば、私達のからだは、飲み過ぎようが食べ過ぎようが、夜更かししようが、体内恒常性(ホメオスターシス=環境が変化しても体の状態を一定に保とうとする生体的働きのこと)の働きによって、安定した状態を保ってくれています。暑くなったら、勝手に汗をかいて体温調整したり、寒いときは、勝手に鳥肌が立って体温を逃さないよう働いてくれます。こんなに高性能な機能をからだは、誰もが当たり前に持っているんですね。冷静に考えれば凄いことではないでしょうか。からだが勝手に判断して正常な状態(健康)に戻す反応をしてくれてるんですから。
では、逆に頭の方はというと、からだが疲れていても、付き合いや飲み会優先、疲れをふっとばすのに焼き肉でも行くか?など、かえってからだに負担をかけることばかりを考えてはいないでしょうか。当たり前に備わっている素晴らしい機能だからこそ、それを過信し、見過ごしてしまっているのではないでしょうか。
伊沢博士の書籍「排せつ健康法」に、分かりやすい例えが書かれていましたで以降、ご紹介させていただきます。
「 ・・さて食中毒になるとだいだい誰でも”あァそうか”というふうに思い当たるフシがあるものです。
①私達の「からだ」は、悪いものは悪いのですから、一刻も早く、なんとか「からだ」の外へ出してしまおうと努力し、頑張り続けます。そして吐き気や嘔吐や下痢や、発熱現象はみんなそういう努力の結果、出てきた症状です。
ところが、
②「あたま」のほうは、この嘔吐と下痢と発熱の三つを、眼の仇のように思い込み?、何とか抑え込もうと考え、実行に移させています。その命令に従い、我々はそのとおり実行しているということです。これではまるで、からだと頭の対応の仕方は反対です。しかし、これほど正反対のやりかた、手
当ての仕方、対処の仕方、治し方を、今まで私達は何も疑わずにやってきたわけです。そこでそのどちらが正しいかを、もう少し突っ込んで言えば、どちらのほうが「からだ」のためになるかを突き詰め、調べ、反省してみる必要があります」
インフルエンザが猛威を振るう季節だからこそ、一度、からだの声を聞いてみる良い機会かもしれません。
参考著書:伊沢凡人、伊沢和光著「排せつ健康法」誠文堂