葉っぱ 政局の行方は

2024年11月2日

 国民の怒りが爆発し、民主党の圧倒的な勝利で、自民党が下野したのがちょうど15年前でした。しかし、政治資金規正法違反に問われた当時の幹事長、小沢一郎氏をはじめ、あらゆる策にブーイングをするマスコミの扇動はひどいものでした。当時もガソリン代が急騰しましたが、それがあたかも民主党の政策が悪いような印象を絶えず与え続けました。今のガソリン代を見てください。その時の価格以上に上がっても、マスコミは騒ぎ立てますか?そして小沢一郎氏に無罪判決が言い渡されたときは、すでに遅しです。
 検察の不祥事が毎日のように話題に出ていますが、政治まで介入し、政権を破綻させることまでしていながら、無罪が言い渡されたことに対して、検察は責任をとったのでしょうか。やがて自民党と公明党が政権をとりもどして以来、与党として、果たしてきちんと政治をしていたのでしょうか?
 森友学園をめぐる公文書改ざんや加計学園問題、「桜を見る会」問題、極めつけは統一教会問題と裏金問題。やりたい放題で問題ばかりではないですか。こんな不祥事を起こしても関係者は平気な顔で選挙に立候補するという鉄面皮は、さすが政治家と思わざるを得ませんが、中には、それでも当選するものがいるというのですから、いかにしがらみが強く、変化を好まない人が多くいるということでしょう。
 先日、かんぽ生命の新任の方が挨拶に来られて、名刺を拝見したところ、ラジオ体操指導員という肩書が入っていたので、少し興味が湧いて話しを聞いたところ、ラジオ体操は、1928年に、この会社の起源である逓信省簡易保険局が、「国民保健体操」として制定し、誰でも気軽に実践できる運動として普及したということです。小学校の夏休みに、ラジオ体操でスタンプを押してもらうのが楽しみだったことを話すと、そのスタンプも、前身の会社のアイデアだったそうです。
 少し前に、ゆうちょ銀行の顧客情報がかんぽ生命に流用された問題が大きく取り上げられたため、お騒がせして申し訳ないという謝罪の電話を当時の担当者がしてきて以来のため、この話しを聞いて、悪い話は一気に広まるのに、良い話というのはなかなか伝わらないものだとつくづく思いました。
 日本郵政グループが、全国33ヶ所の宿泊施設「かんぽの宿」を外資系ファンドに88億円で売却する話が数年前に話題でした。累積赤字650億円。日本の資産がタダ同然で売り渡されたわけですが、このかんぽの問題も、元を正せば郵政民営化の小泉政権の負の遺産ではないですか。随分前に恵那にあるかんぽの宿を利用したことがあったのですが、こんな値段でいいの?と思ったのが今でも印象に残
っています。民営化したその後の運営にあたって、小泉政権は何か得策があったのでしょうか。店の近くの郵便局が、今年の5月から端末が一台しか使えなくなったということでした。理由を聞いてみると、扱う量に応じて台数を割り振るようになったそうです。そのため、送金などの業務が一台に集中するため、これからお待ちいただくことが増えると思いますとのことでした。小泉政権も安倍政権も、長期政権でした。この平成のデフレ経済を果たしてこの政権が少しでも解消したでしょうか。ますます混迷を深めた政局、世界の動向は目まぐるしく変化していますが、果たして次の政権が吉と出るか凶と出るか、今年から来年にかけて山場を迎えそうな気がします。