続けること 5
2016年9月1日
今年に入って書き始めた「続けること」が、今回で5回目になる。新年早々長い年月休んでいた青汁作りを始めたことがきっかけとなって、思わぬ体験をした。それがこの連載に繋がっているが、今回でラストになるかと思う。すでに7ヶ月が経ち、毎朝の日課となったその青汁が、体に微妙な変化を与えていることを自覚し始めた。そのことを書き残しておきたい。
最近ようやく朝夕に秋の風を感じるようになって、寝苦しさに夜中に目を覚ますこともなくなった。年々暑さが体に響くようになって、ここ数年は夏嫌いが固定化していた。その理由として、毎日の日課である温冷浴が、その温度差がなくなり効果が薄い。かと言って、やらなければ熱が体内にこもって夜中の寝苦しさに繋がるためにほとんどその解消のためにやっている程度で、本来の効果である血液のアルカリと酸性のバランスを保つこと、それが難しい季節のためだ。そして仕事中ほとんどエアコンにあたっているために疲れやすい。もう一つは、夏になるとよく毛が抜ける。このまま無くなるのではないかというほど頭を洗うと側溝に毛がたまる。今年もそんな夏の嫌悪感を思い出しながら、すでに秋を迎えつつある。
今年の初夏は、涼しい日が多くて過ごしやすかった。7月中旬でも、例年ほどの暑さではなかった気がする。湿気がなかったせいだろう。それが下旬頃から一転して、湿度が高いうっとおしい夜が連日続いた。昨年までだったら、熱帯夜の時くらいエアコンを使っていたが、今年は使っても一時間程度と扇風機を低速で数時間回すだけで我慢ができた。我慢というか、確かに寝苦しさはあったが、これまでほど苦にはならなかった。実際に計っていないが自分の体温は、昨年より低くなっている気がする。青汁の効果の一つが体温を下げることにある。体温が下がれば病気やウイルスに感染しやすいじゃないか。それは効果じゃなく、逆効果じゃないかという声が聞こえてきそうだが、この逆説は体験しているものでないと分からないかもしれない。
体温が高くなることで、体にとって良いことも多々あるはずだが、欠点としては、その高い体温を維持するために、エネルギーが必要になる。しかも水分とビタミンCは高温下では多量に使われることだ。そのため、それらを補給する必要も欠かせなくなる。エネルギー効率から見ると、決して体温を高くすることが健康に繋がるとは思えない。高くなる一方でそれを維持する面も見過ごせないのではないだろうか。かと言って逆に体温が低すぎるのは、それなりの原因があるため確かに問題だ。結論として、自分自身の体温が、自分の健康にとって相応しい体温かどうかということを見つけ出すことではないだろうか。平熱、脈拍、血圧、これらが十把一絡上げで他人様の平均と同じであること自体がおかしい。一人ひとりがそれらの環境や食べ物などの志向が違うのだから人と違って当たり前のはず。意外と世間が当たり前と思っていることが、当たり前でないことの方が多いと思う。
夏場に入って自分の体温を意識しだしたのは、普段なら下着だけで寝ることが多かったのが、寝間着を着ることが当たり前になった。エアコンの冷気が気になる。体が冷えることに敏感になった。これらのことは、ともすれば体調が悪いからだと思われがちだが、体の異変に気づくということが、健康を維持することに一番必要だと思う。
夏になると気になる抜け毛は、昨年と比べ物にならないくらいほど少なくなった。猫毛が幾分太くなったような気すらする。一方、冷えが原因で、土用の日を境に2週間程度、夏風邪を引いた。一週間はほぼ一食で過ごしたため、一週間で体重は3kg程度落ちた。食べなくても体調は軽い。アルコールや珈琲などの嗜好品もうけつけなかったから相当なデトックスになった。日頃、ついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりして内蔵は弱り勝ちになる。そんなことを年4回ある土用の習慣は、私たちに足るを知ることを気づかせてくれるんです。ということをスタッフから諭されて、ひたすら自分を戒め、反省しつつ、青汁一杯の効用を書きとめておきたい。