葉っぱ 突然襲った痛み

2007年7月1日

 今年は移転という大きな節目を経ましたが、多くの方々に励まされながら、おかげをもちまして16周年の7月17日開店日を迎えることが出来そうです。スタッフ一同心から感謝申し上げます。

 「症状即療法」という言葉がある。この言葉は西式健康法という健康医学を提唱した西勝造氏が唱えたものだ。熱が出るのは体に有害な細菌などが入った事に対して体が熱を発生し、細菌を退治する作用であるように、病気の症状は、病気と闘っている体の自然の反応、つまり、“療法”であり、生体に備わっている自然治癒力が充分に働くようすることが大切だと語っている。 頭では理解できるが、実際に、病院にも行かずに症状が自分を治すのを待てる人はどれくらいいるだろうか。ふと、疑問を感じた事件が自分の体で起きた。5年前の改装のときに無理をしてギックリ腰をしてしまったが、今回は移転して2ヶ月ほど経った先月のはじめのこと、思わぬ出来事が自分の身を襲った。排便の際に、鋭い痛みを感じたことが悪夢の始まりだった。恐る恐る患部を触ってみると、大きなしこりが肛門の口を塞ぐようにできている。「痔」?=「手術」?。数年前、痔の手術をして入院した友人を笑いながら見舞った記憶が脳裏を横切った。冷静になって現在の様子を調べた。それは内側ではなく、外側に出来ていることからどうも外痔核らしい。そして古い記憶に、病院関係者から聞いた話しを思い出した。ウォシュレットの普及とともに、痔を患う患者さんが増えているということだ。それは一つにその水に含まれる塩素が原因とされるとことだった。新しい環境で、変化したものの一つが、お店で使うトイレが和式から洋式に変わったことである。それからあえて改善するまでそれを使わないようにしてみた。そして口内炎にも良いとされるシルクモアという軟膏を患部にぬり、抗菌性の強い大豆の力という安全な抗菌・消臭剤で清潔に保つようにした。翌日は、腫れがより大きくなり、屈むのに冷や汗が出るほど痛い。これは病院に行ったほうがいいかと思ったが、一週間は頑張ってみようと思い直し、その繰り返しをした。その2日後のこと。急に歩くのが楽になった。屈んでも痛くない。ひょっとして上手くいったのか?と思いながら、その夜、風呂場で患部を触ってみると、あれほど腫れていたできものが、小さく、しかもやわらかくなっていた。数日後、患部は全く異常がなくなった。偶然の処置方法が良かったのか、症状が治したのかは分からない。ただ、体の反応に気づき、それに協力することの大切さを実感した貴重な経験となった。書くのを躊躇した話しだが、体の変調は、いつ、だれに襲ってくるか分からないものだ。いつか役に立つことがあるかもしれないと思い、書き留めた次第である。