葉っぱ 発芽玄米の効用

2003年4月1日

今年の2月から、喫茶コーナーのランチでは週3回を発芽玄米の日としてお召し上がりいただいています。玄米ほど硬くなく、白米より食感があり、その上甘み(旨み)があるのでお客様の評判もよく、自然と食が進んでしまうという声をよく耳にします。では、発芽玄米と玄米の大きな違いは一体なんでしょうか。 もともと玄米にはカリウム、カルシウム、マグネシウムなどなど人体の整理作用に不可欠なミネラルが豊富に含まれているのですが、残念なことに、発芽前はフィチン酸と言う成分と結合してかたい顆粒状になっているため、体内に摂取しても吸収率が必ずしもよくないという面が指摘されています。ところが玄米を発芽させると、フィターゼという酵素の働きで、両者の結合がとれて、体内での吸収率が飛躍的に高めるそうです。玄米の欠点を克服したものと考えられるでしょう。玄米の持っている微量栄養素をより高め、吸収しやすくしてくれるのだから言うことありません。しかも、発芽玄米を作る機械まであるのですからセットして22時間後には発芽玄米にお目にかかれます。あとは炊飯器で白米のように炊けるのです。
発芽玄米の効用は、そのものの持つ栄養価というより、玄米を、より手軽に扱うことができる手段を得たことと、多くの方が玄米を身近に感じたことではないでしょうか。先月末、中京テレビさんが当店に取材に来ました。発芽玄米の特集を組むコーナーで、実際に発芽玄米を出されているお店として取り上げてくれるそうです。これも発芽玄米の効用ですね。
玄米という言葉も、つい最近まで特別な人が食べるもののように扱われていました。それが、今では玄米ブームに乗り、ついには発芽玄米まで。五穀豊穣(米・麦・粟(あわ)・豆・黍(きび)などの穀物が豊かに実ること)という言葉が死語になっていたことがウソのように、ますますその穀物に大きな注目が集まっています。

参考著書「発芽玄米の謎」大海 淳 氏 「玄米パワー大辞典」