ヘルシングあい便り

参院選結果が語ること2013.08.02

ちょうど4年前の衆議院選挙で歴史的な政権交代が起きた。長年与党だった自民党の大敗北だった。これからようやく民意が反映されるという期待に胸が膨らんだ。しかし早々から鳩山元首相、小沢氏の献金問題をマスコミは連日あげつらえた。小沢氏に対しては検察も調査に入り、長い裁判の末の結果はご存知の通り無罪で幕を閉じた。あらゆる手を使って政権交代の立役者である二人を攻撃し、民主党の看板を地に落としたのは一体誰か。
 翌年は未曾有の東日本大震災に見舞われた。地震による津波の被害で福島の第一原子力発電所で事故が起こり、今になっても自己の収拾さえついていない。
 思い起こせば阪神淡路大震災、これも政変後の社会党の村山氏が首相の時にこの大地震は起きている。野党をまとめて政変を実行した立役者にその時も小沢一郎氏がいた。政府の対応の遅さが批判されて内閣支持率が急落し、野党はその時も結局バラバラとなった。かつてない大災害の時に限って自民党が政権にいないという不思議な状況で、自民党政権は生き長らえたといってもいいだろう。誰がやっても満足行く結果などあるはずない。だから未曾有の災害なのだ。しかし今回の原発問題に関しては自民党が長年続けてきた電力政策にある。安全で安心な原子力を謳いながら、この小さな島国に54基も原発が作られていたのだ。しかもその安全基準も曖昧なまま事故に至ったのである。この責任こそ国会で追求されなければならない問題だ。それによって被害が拡大したのは誰の目にも明らかである。
 4年前の政権交代だけではこの日本が抱えているダーティーな深い構図が見えなかった。しかし原発事故が起きてすべてが白日の前にさらされた。電力を中心とした日本の歪な権力の構図である。そしてそれらや財界がこの国を主導していたということである。あれだけの事故を起こしながらも警察不介入の場所がある。そしてマスコミや経済団体からも異論の声が起きない。電力という経済の武器を使って権力を欲しいままにしてきた。それこそが自民党の政策だったはずだ。原子力政策はまさに権力だった。その権力で長年票を獲得してきたのだ。選挙は有権者の得票数である。経済団体、労働組合、その他大きな団体が数多くある。教育関係しかり、宗教団体もその一つだ。それらの有効得票数を掴んでおけば選挙ほど楽なものはない。あらゆるところまで原子力政策の金はばら撒かれ、それに税金が当てられていたのだ。そのため金がものを言う選挙が今まで続けられてきた。志や政策が評価されて当選する人物像とは無縁の選挙、そしてそれら団体の代弁者にしか過ぎない政治家がぞくぞくと誕生したはすである。民意など聞くはずがない。震災を機に電力という利権にいよいよ問題が着火した。そのため泡食って各団体が死に物狂いになって与党に加勢したに過ぎない。
 参院選が語る選挙結果は、民意がさらに程遠いものになった。しかし浮動票とされた新しい民衆の声が芽を出そうとしていた。この大きな二つを感じた選挙だった。バラバラにされた民意をまた盛り上げていくのは相当な苦労が必要だ。演歌歌手のドサ周り。それこそが候補者はじめ我々一人一人に一番必要なときなのかもしれない。

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