ヘルシングあい便り

3・11から一年2012.03.30

 時折同封させていただいている商品案内とは無関係な時事問題のチラシは、当店の会員様を通じてお願いされているものだ。毎月さまざまな問題を取り上げて勉強している会で、私も何度か参加させていただいたことがある。そこで偶然お会いしたのが当店会員の方だった。その会のボランティアもしているということで、特に関心の高いものを選んでその内容を知らせてくれる。今月も2枚、そのチラシを同封させていただいた。
 送られてきたチラシに主催者の方からの手紙が添えられていた。前回同封した「幸せの経済学」映画上映会に、当店から送られてきたチラシを見たといって参加してくださった方が何名かいたそうだ。高齢者ばかりだった会場に、最近は若い女性の方がたくさん参加してくれるようになったそうである。しかし会場がだんだん若返ってきたのは、原発をはじめとして、問題の本質がなんであるかがだんだん分かってきたからではないだろうか。本当のことをメディアは語ってくれない。それもそのはずである。原発の問題しかりTPPしかり消費税問題も、すべては国とスポンサー企業の意向で動いている。その意向を無視して真を問う報道をする魂のあるメディアがこの国にあるだろうか。だから情報は洪水のようにあっても役に立たない粕ばかりなのだ。マイナーな番組、インターネットや、もしくは足を運んで会場に真実を求めに行かなければ何も得られない世の中なのである。3・11以来ようやくそのからくりが白日の下にさらされることとなり、多くの方が矛盾に気がついたのだと思う。
 まだ幼い頃、両親の実家である長野の在所にしばらく預けられていたことがあった。夏の記憶があるから夏休みだったのだろうか、定かではない。子供向けの楽しい番組がやっていたはずが、毎日必ず祖母と見ていたのが水戸黄門だった。毎回お決まりのパターン、この印籠が!と言えば一件落着となるのにもかかわらず、祖母はその場面になると毎回お上がござったと言いながら涙を浮かべて見入っていた。水戸黄門といえば水戸光圀公。将軍様ではない。歴史に深い関心をいだき、全国から優れた学者を集めて編纂された「大日本史」は、やがて倒幕につながる維新の原動力となる。きっとその書物の中に答えが隠されているのだろう。その偉業が一般市民への正義の旗印になったのかもしれない。ともかく昨年その幕を閉じるまで、何と42年間放映されたのである。そして不思議なことに同じ時期始まったもう一つの高視聴率番組が「巨人の星」。この二つの番組が、どうも頭の中で磁石のように絡み合っている。キーワードは「お上」と「スポーツ」だ。別にスポーツが悪いといっているわけではない。片方でお上は正義であるという洗脳に黄門様を利用し、もう一方で強引に強い球団巨人を作り、スポーツを奨励して世情に関する関心事を「知らしめず寄らしめよ」の言葉どおり軽薄にするとしたらどうだろう。こんな詮索をしたくなるのも、道理が曲がることばかりが行われているからだ。死者が出ても警察が動かないあの福島の原子力発電所内は治外法権なのか。すぐに繰り返される健康に直ちに問題のある数値ではないとはだれが責任を持って言っているのか。責任のない連中や御用学者がしゃしゃり出てメディアですき放題しゃべっているが、誰が許可しているのか。そして責任追及すべきマスコミの対応はどうだっただろう。もはや黄門様を利用した洗脳は終わったのだ。はっと、我に気がつくと、もはやお上やら原発やらが何だったか。玉手箱のフタを開けられたのが、3・11だったのではないだろうか。
 「私どもは3・11以来、ずっと原発のことだけをやってきました。私はあと2ヶ月で75才になります。元気なうちに何としても原発を終わらせたいとあせっています。」力強く書かれていたお手紙を拝見しながら、真実を追究する気持ちに年齢は関係ないとつくづく感じた。5月には広瀬隆氏の講演会も企画されているようだ。思えば20年以上前に拝見したこの人の記事が、きょうまでずっと頭の片隅にあった。不思議なめぐり合わせである。 

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