ヘルシングあい便り

過ぎたるは・・・2009.05.01

ずいぶんと前のこと、さぞかし喜ばれるだろうと思い、当時は評判だったパン工房の詰め合わせをお祝いに贈ったことがある。健康に気を使われている方だったので材料も吟味してのことだった。評価は当然のことながら良かったが、最後に言われた一言をこの時期にふと思い出す。「美味しすぎて、ついつい食べすぎちゃうのよ」。健康に携わる者として、あえて苦言をしていただいたのだが、当時はその言葉の意味を深く理解できなかった。その頃はグルメブーム、テレビをつければ、毎日のように美食の映像が映し出されていた。いくらでも食べれる年令だったので、先頭を切って美味しすぎる店を巡っていた。当然、体も不調になるが、それが食べ物が原因であるとは思っても見なかった頃だった。
 朝食抜きにして、かれこれ10年以上になる。よく言われるような脳に血液が回らないなどと言うことはない。体は軽く、程よい空腹感で昼食を迎えられるのが何より心地良い。以前は、空腹すら感じなかった。食事を減らすことで、過ぎることの害を初めて体感したきっかけかもしれない。しかし、過ぎたるものへの誘惑を断ち切るのは難しい。だからせめて体調に不安がある方には、朝食抜きをおすすめしたい。西勝造氏の朝食無用論によると、朝食をとり始めた歴史は世界的にもまだ浅いらしい。それまでは一食、ないしは二食だった訳だ。ではなぜ、朝食抜きがよいのか?この本に分かりやすく書いてあるのでそれを簡単に記したい。午前中は、前日の疲労物質や毒素、就寝中に修繕されて有害な細菌や物質を消毒したもの、食事でとった食物の分解できなかったもの、腸内にある食物の残滓物や毒物などを排泄する時間であるという。朝食をとることによって、せっかく貴重な排泄に使われるエネルギーが、胃などに分散され、排泄されるべき毒素などが体内に残ってしまうというのである。分かっていても、のどもと過ぎれば何とやらが普通だが、一生休みなく働き続けている体のことを考えれば、少しは休息させたいと思うのが人情で、それが自分のことなら尚更やってみる価値があるのではないだろうか。
 今日も毎日のように健康に良いといわれているものが取り上げられ、いろいろな学者がその都度出てきては効能効果を訴える。視聴者はそれを買いあさり、一時的に市場から物がなくなる。では、果たしてそれで効いている人はいたのだろうか。効いていれば毎日のように手を変え品を変え取りあげる必要もないだろう。かえって、むやみにとりすぎたことよって病気になっていることのほうが多いのではないだろうか。「過ぎたるはなお及ばざるが如し」の言葉通り、何事も過ぎぬようにと教えて頂いた言葉が、ふとよみがえる。
参考著書:二食主義健康法 朝食無用論 西 勝造著

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