ヘルシングあい便り

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今年も無事田植えが終わりました2020.06.03

 桃栗三年、柿八年と言うことわざがあります。何事も成就するまでにそれ相応の年月がかかるという意味で使われますが、ちなみにその後の続きが面白いのでご紹介します。地方によってもさまざまな続きがあるそうですが、「梅は酸い酸い十三年」「梨の馬鹿目が十八年」「柚子は大馬鹿十八年」「林檎にこにこ二十五年」 などなど。
 植えてから実がなるまで十八年もかかっては、生産者もたまったものではありません。だから「大馬鹿」なのでしょう。この言い回しを積極的に色紙に書いたのが、あの『二十四の瞳』の作者坪井栄だったと、同志社女子大のホームページには、その続きの中で書かれていました。
 八年目の今年は、何かが自分の中で湧いてきたようで、一枚目の田んぼは、ユーチューブで見た畦の作り方を実践して、それが意外に様になってました。そして一番難しい山からの豊富な水が一面に行き渡るようにする代掻きの作業。入口と出口の流れを調整したことと、田起こしで山になった場所の土を移動させることを丁寧にしたところ、高低差がなく、今までで一番上手にできたように思います。

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 過去の七年間は、山からの水の流れを読めず、水深にムラができて、田面が凹凸となり、生育ムラや雑草の害に悩まされてきました。すべての作業が人力。膝下まで深く沈む田んぼは耕作機械が使えません。鍬一本での田起こしで、今まで腰や膝を痛めたりと、自分の非力さを痛感したことが何度もありましたが、今年は、そんなトンネルから抜け出す一歩目の年になる気がしています。
 今年の田植え参加者は、2家族含めて8名(うち子供2名)と、過去一番の人数でした。
 家族4名で参加されたKさん一家は、一列に並んで苗を植えている時の呼吸がぴったりで、初体験とは思えませんでした。大勢で行うお米作りには、古くからそれを祭りとして楽しんでいたことが伝わっています。
 伊勢神宮内の伊雑宮御田植祭では、早乙女が田んぼに神様を迎え男らがドロを塗り合います。そのまま泥遊びとなり、土が混ぜ合わされ稲が植えやすくなるというのです。実際に田起こしをしながら何度も泥と戯れたい心境になります。一人でやってたら、いよいよアイツ頭に来たか?と思われますが、大勢でやれば楽しいでしょうし、田んぼも熟されて作業効率も上がるし、その後の稲の成長にもとても良いのでしょう。
 伊勢市楠部町にある神宮神田。ここで毎年、伊勢神宮の神様に捧げるお米が作られています。起源は2000年前。伊勢に神宮を定めた倭姫命(やまとひめのみこと)が、この地で神の米を作るよう命じたと言います。そして、その御神田からいただいたイセヒカリを種籾から育て、今年も無事、田植えを終えました。さて、今年も順調に稲が育ってくれれば、10月には実りの季節を迎えることになります。聞こえてくる音といえば、風と鳥の声。そんな日常とはかけ離れた空間で、黄金色に実った稲穂を刈り取る作業にご参加希望の方は、お知らせください。

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今こそ西式健康体操の出番2020.05.01

不要不急の外出禁止、高校総体も中止、学校の閉鎖も今月末までに延長されました。今年もいつの間にか5月、田植えのシーズンになってもなお非常事態が続いています。
 パンデミック(感染症の世界的大流行)という言葉が毎日のようにマスコミで連呼されていますから、だれもが心理的に追い込まれていくような窮屈な状態が続いている感じがします。そんな不安要素は、呼吸さえも浅くして、肺の一部にしか酸素を届けることができず、血液中の酸素が不足してきます。これではますますコロナに感染しやすくなってしまいます。鼻からゆっくり深く息を吸うことを意識しましょう。気分も変わってくると思います。
 そして自宅で過ごすことが多くなって、運動不足になりがちです。そんな今だからこそ、西式健康体操がおすすめです。6つの法則の中で、子供から大人まで比較的簡単にできる2つの体操法をご紹介します。
1,金魚運動
脊柱の歪みを治し、内臓の位置を正しくします。脊髄神経に対する圧迫や末梢神経の麻痺を防ぎ、全身の神経機能を整えるとともに、腸管にも刺激を与え、腸管の内容を均等にし、機能を生理的に促進します。
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①平らな床に仰向けに寝て、首の後ろで両手を組みます。
②足首を床面と直角になるようにできるだけ手前に起こし、アキレス腱を伸ばすようにします。
③両肘で調子を取って、魚が泳ぐ真似をします。④朝夕1回、二分間行います。お子さんには、両足を持って、左右に振ってあげてください。
内臓に振動が届いて、便秘の解消にもなります。

金魚が弱って、傾斜して泳いでいるとき、尻尾をもって振るとまた元気になるといいます。これは尻尾をふることにより背骨から出ている神経を刺激するからだそうです。腸に刺激を与えながら、自律神経を整える運動です。

2,毛管運動
日本幼児健康体育協会でも西式体操は取り入れられています。
子供たちにはゴキブリ体操の名前で知られています。
毛管運動を行うと、静脈管内の血液は、重力の助けを借りて円滑に心臓に帰り、酸素をたっぷり含んだ動脈血となって全身の器官に吸引されていきます。これによって、体中の細胞がイキイキしてきます。流水濁らずと言いますが、きれいな血液に細菌は繁殖しません。そして各細胞に栄養と酸素を行き渡らせます。

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①横になって手足を体と直角になるように垂直にのばします。
②手は肩幅に、足は腰幅になるように広げ、足の裏は床面と水平になるようにします。なるべく膝を曲げず、アキレス腱を伸ばすような姿勢をとり、手足を細かく振動させます。
③一日に2分間を2~3回行うことで、疲労回復が速く、脚力が増します。
 たった一日数分の体操を行うことで、私達は、自分の体を健やかに保つことができるのです。
是非お試しください。ユーチューブにも動画をアップしてありますので、動きなどをもっと知りたい方は、参考にしてください。(https://macrobi-ai.com/?mode=grp&gid=1924977&sort=p
なお、毎月第3木曜日は、西式体操教室を、長年指導されてきた倉島ひろみ先生をお招きして体操をしっかり学べます。よろしければご参加ください。

コロナウイルスに負けない免疫力をつけよう!2020.04.01

 昨年暮れに中国の武漢で発生した新型肺炎コロナウイルスは、みるみるうちに世界各国に飛び火し、今や外出制限措置や全土封鎖する国など、その火消しに苦慮する状況にまで深刻な事態となりました。未知のウイルス、しかも治療薬がないなどの心理的不安が一層事態を深刻化させているように思われます。
 米国の科学者で2度のノーベル賞(化学賞・平和賞)を受賞したライナス・ポーリング博士が提唱者であるオーソモレキュラー医学会。ギリシャ語で「正しい」を意味する「オーソ(Ortho)」と、「分子」を意味する「モレキュラー(Molecular)」を組み合わせた単語が由来だそうです。ビタミンやミネラル等の栄養素を正しく取り入れることで、病気の予防や治療を行う医療で、欧米を中心に発展したこの医学会が、今回のコロナウイルス感染の広がりを受けて、「ビタミンCはコロナウイルスから体を守る」という内容の記事を先月初旬に緊急速報として発表しました。その内容の一部を以降に明記します。

 「コロナウイルスの流行は、高用量のビタミンCによって劇的に流行を遅らせる、もしくは感染を止めることができます。過去数十年にわたり、ビタミンCの強力な抗ウイルス効果は、医療現場において活用されてきました。しかしながら、ビタミンCによるこのような抗ウイルス効果、特にコロナウイルスに対する効果的なアプローチは、メディアではあまり取り上げられることはありません。
 身体がウイルスに攻撃された際、体の抗酸化能力および免疫力を最大化しておくことが、症状の軽減や発症予防のために、とても大切です。人間の体内の環境が最も重要なのです。重篤な疾患を治療するよりも、予防に力を注ぐ方が容易であることは明確です。しかし、深刻性の高い病気に罹患した際には、深刻に治療しなければなりません。医療機関での診察をためらうべきではありません。行くか行かないかの選択肢はありません。もし症状がでてしまった際には、薬と同時にビタミンCを併用することができます。
「私は、ビタミンCによって完治もしくは大幅に症状が緩和されなかったインフルエンザをいまだかつて見たことがありません。」(Robert F. Cathcart, MD) 以上。

 幸い、私達の国では冬から春にかけてはビタミンC豊富な旬の野菜や果物がたくさん摂れるシーズンです。キャベツや大根、小松菜ブロッコリー、果物ではみかんやいちご、レモン。そしてそのレモンの約8倍、緑茶の約10倍のビタミンCを有するのが柿茶です。野菜や果物よりも手軽に摂取できますので、是非ご自身の自己免疫力をパワーアップさせる助っ人としてご活用ください。先月よりこの発表を受けて以来、カフェのご利用の方に柿茶を無料でご提供しております。
 そしてもっと自信を付けたい方には、野菜ジュースがおすすめです。ビタミンC豊富な新鮮野菜を中心に、毎日搾りたてのジュースをお召し上がりください。コロナウイルスの重症化されているすべての感染者で腸内細菌フローラ(腸内細菌叢・・腸内に棲んでいる細菌が菌種ごとの塊となって腸の壁に隙間なくびっしりと張り付いている状態)が乱れていることが発覚したそうです。繊維質豊富な玄米や、緑黄色野菜をしっかり食べて、腸の環境を健康に保ちましょう。
 私達は、ストレスが多いと心拍数が上がって知らないうちに肺呼吸になっています。浅い呼吸となって酸素を運ぶ血液が全身に十分に行きわたらなくなります。気持ちを楽に持って、ゆっくり腹式呼吸をすることも忘れないでください。
今月も元気に過ごしましょう!

参考記事:(https://isom-japan.org/

節目である二月は、お別れの月に2020.03.01

 先月は、2つの大きな別れがありました。その一つは、私が店を引き継いで以来、ずっとお取引していたお豆腐のみの治さんが、体力的なこと、設備の老朽化などもあって、廃業されました。先月の21日が最終日だったので、ひと声「お疲れ様でした」と言いたくて駆けつけました。
 43才の時にお豆腐屋を開業されたそうですから、今年で37年。83才まで現役で、しかも朝早くから冷たい水を扱う体に厳しいお豆腐作りをされたことに敬服の念に堪えません。安全、安心なお豆腐と、私の毎日のお酒のお供だったガンモやわらじ揚げなどを、こうして長年食べれたことは、とても幸せなことでした。これからは、少しのんびりしていただいて、動きたくなる頃、当店で豆腐作り教室や
がんも作り教室などをしていただきたいと、一人妄想を膨らませています。お体をご自愛の上、これからも健康でいていただきたいと願っています。

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 そして2つ目は、カフェを任せていたこと恵さんが、出産のため、産休に入ったことです。8年前の二十歳の頃に入社したのですが、その翌年からはカフェの責任者として、今までしっかりとその責務を果たしてくれました。彼女が結婚をすることになって、当店のキッチンスタジオを披露宴会場にしてくれたり、とてもいい想い出となりました。
 しばらくの間は、子育てで大変でしょうから、また、働ける環境が整ったときは復帰してもらいたいです。本人からも皆様にご挨拶させていただきます。

カフェスタッフのこと恵です。
 この度、妊娠、出産の為2月いっぱいで産休に入ることになりました。去年の夏に妊娠がわかりすぐにひどい悪阻が始まり、2ヶ月程ほとんどお休みを頂いていました。つらい2ヶ月でしたが職場に戻ると、その間頑張ってくださったスタッフの方や、温かいお言葉をかけてくださるお客様たち、そして久しぶりにカフェで料理を作れることがとても嬉しかったです。自分はやっぱり料理とカフェの仕事が好きだなぁと改めて実感しました。
 「とても美味しかった」「どうやって作るの?」とお客様に言われたり聞かれたりするのが私にとっていつも励みになっていました。お腹が大きくなってからも座りつつ仕事をさせていただきましたが、「体大丈夫?無理しないでね」とお声をかけてくださるのも嬉しかったです。
 しばらくお休みを頂きますが、またププキッチンに戻ってきてお料理を提供したいと思っていますので、その時はよろしくお願い致します。
 これからは母になるのでお腹の赤ちゃんと向き合って、無事にお産ができるように準備していこうと思っています。今までありがとうございました。

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Iさんのと別れ2020.02.01

 北区からこちらに移転して以来、決まって毎週火曜日に買い物に来てくださっていたIさんが、先月亡くなられました。肺炎がもとで入院したそうですが、回復しかけていたところに別の菌への感染で重篤になり、そのまま息を引き取ったそうです。駆けつけたときには既に遅かったのですが、息が苦しそうなお顔ではなく、安らかな表情をされていたのでホッとしました。
 週に一回の店での会話も、あまり自分からは話さない方で、世間話に毛が生えた程度。それでも振り返れば、かれこれ15年のお付き合いになるので、累積すれば結構なボリュームになるのかもしれません。
 モスグリーンのジャンパーに、ジーンズ、そして大きめのリュックを背負い、トレードマークのベースボールキャップを深めにかぶり、野菜を物色するのがいつものスタイル。会話の中で、特に記憶に残っていることといえば、毎日多少の具が違うだけで、同じものしか作らない料理のこと。どんなものをいつも作っているのか尋ねたところ、ここで買った野菜や豆類などを刻んだりして地粉で混ぜて、お好み焼きのように焼いて食べるということで、それが自分の健康の秘訣とニンマリした表情が思い出されます。
 また、こちらの計算ミスでがあったときも、翌週に、何か試されてる気がするんだよなあとつぶやきながら、いくら多くもらったから返金するよと言って、伝票と一緒に持ってこられたことも。
 最近になってからは、買い物に来なくなったら死んだと思ってよ。もう近そうな気がするんだ。と、真顔で言われる。自転車で40分かけて来られてるんだから、まだまだ大丈夫ですよと返すと、最近、辛くなってきたんだよねと、会話したのが昨年の11月頃のことでした。颯爽とした動きで店を後にして、自転車で帰る姿は若々しく、どう見ても60代後半から70代前半にしか言えませんでした。
 既に息のないIさん。トレードマークの帽子もなく、白髪のスポーツ刈りをした顔を見て、自分の寿命を語っていたことがようやく分かりました。ベッドの頭部側に記載されている生年月日は、1939年、何と80才だったのです。もし、何かあった場合の約束もあり、ご自宅からそのメモをヘルパーさんと取りに行ったり、葬儀まですることも考えましたが、身寄りの方を探すのが一番良い方法と、弁護士の先生に教えていただき、可能な範囲のお手伝いをさせてもらいましたが、Iさんの整理されて行き届いた部屋が今でも目に焼き付いています。
 かつて武士道においての覚悟というのは、決して特別なものではなかったそうです。死期を悟って慌てて遺言を書くことなどではなく、食物や水のように、当たり前の日常に欠かすことのできないものだとされているそうですが、まさにIさんの最期がそう感じられました。
 死んだら何も持っていけないのに物はたまる一方です。動けなくなったらなおさらです。自分の寿命を感じ、普段から最小限にしてこの世を旅立ったお姿に敬服するとともに、そうありたいという生きざまを見せていただいた気がします。

大腸の健康法2020.01.01

 毎週土曜日、NHKラジオで放送されている文化講演会は、職種、業種がさまざまな方々の話しが聞けるので、楽しみの一つになっています。先月の末、「大腸の健康」というテーマで、医師の松生恒夫氏のお話しがありました。これまで、4万人もの患者さんの大腸内視鏡検査を実施してきたスペシャリスト。そして東京慈恵医大の出身ということで、明治の脚気論争についても言及があったため、一層聞き入ってしまいました。
 以前にお便りでご紹介したことがありますが、明治時代に起こった日清戦争や日露戦争では、戦死者より脚気による死者のほうがはるかに多くて事態は深刻だったそうです。その中、陸軍では白米を推奨し、脚気は細菌よるものとして、細菌探しに躍起になっていました。一方、海軍では、脚気は食事に原因があるとして、麦飯や、当時馴染みのなかったカレーも取り入れたそうです。
 その結果、海軍での脚気による死亡者は皆無に等しく、一方の陸軍で大量の脚気死亡者を出したのです。その頃の陸軍の責任者は、東大医学部、後の森鴎外です。そして海軍の責任者が、後の慈恵医科大学の創始者、高木兼寛氏で、後の「ビタミンの父」となる方でした。陸軍軍医団を筆頭にドイツ医学一色で学理第一・研究優先になっているのを憂い、英国から帰国後、臨床第一の英国医学と患者本位の医療を広めるため設立された病院とのことです。
 お話しは期待通りの内容でした。以降内容を列挙します。昭和四十年前後の日本の食生活は、漬物やお味噌汁など麹を使った食品が多く、大腸の病気はたいへん少なかったそうです。それから数年後に腸に良いとされて、ヨーグルトの普及が普及しました。食生活も欧米並みになり、肉類、乳製品の消費量が急増します。ファーストフード、コンビニ食などが当たり前になった現在、大腸がんなどの腸に関する病気がそれとともに激増しました。先生曰く、そもそも乳製品や肉類、ヨーグルトが腸の環境に良いのか?北ヨーロッパと、南ヨーロッパの大腸に関する病気の関連を見るとよく分かるといいます。
 北ヨーロッパのアイスランドやノルウェイ、イギリスは、潰瘍性大腸炎や大腸がんが圧倒的に多く、一方の南ヨーロッパであるイタリアやスペインは、それが、圧倒的に少ない。その食生活は、オリーブオイル、穀物、魚や果物が中心で、砂糖もメインでは使わないそうです。この地中海食が、腸にとてもいい事がわかると。そしてこれが日本の食生活に似ていることです。しかも日本の伝統食には、麹菌を使った味噌や甘酒などに、蛋白を分解する酸性プロテアーゼを多く含んでいて、腸の悪玉菌を抑え、善玉菌を増やす働きをするそうです。日本の伝統食が、腸の環境に良いことを、腸のスペシャリストの先生が、長年の研究をもとに自身を持って話されていることに、とても勇気づけられました。
 先生の、松生クリニックでは、下剤を少しでも使わなくするために伝統食を更に研究しているということです。水溶性食物繊維の重要性にも触れていました。旬の果物や、もち麦などに含まれていることから、ブームになったようですが、便を柔らかくして排出しやすくする作用と、酪酸が作られることで、腸と腸内細菌を元気にしてくれる作用があるそうです。
 新年度に当たり、日頃の食生活を見つめ直してみるのもいい機会かもしれませんね。ぜひ、ご参考にして下さい。

眠りにつく迄に2019.12.01

 先月のこと、新聞を読んでいたら、最近出版された書籍の紹介がされていました。膵臓ガンで余命宣告された母が永遠の眠りにつくまでを家族の苦悩と葛藤を織り交ぜたエッセイという内容に、おもわず手に入れたくなりました。
 それから二週間ほど経って、注文したことも忘れかけた頃にその本は届きました。どちらかというと軽快な調子の文章スタイルで、どんどん読み進めていける内容でしたが、突然、余命宣告を受けてからの風景は、私がそうだったように、どこか現実離れしたところに自分がいて、平静を装った一日がまた始まるような重苦しい空気が伝わってきて、自分自身の当時のことが目の前に浮かんでくるようでした。
 作者の家族は、現代医学を受け入れ、がん治療と自宅療養という選択肢をとっていました。そしてデイケアを時折取り入れながらも、なるべく家族で四六時中面倒を診るというスタイルです。それが当人にとって一番いい方法だとつくづく思いました。しかし一方で、私の家族間でもありましたが、なんとも言えない重圧で起こってしまう衝突や喧嘩。これがとても病人には負担になります。なぜ回避するため、デイケアを取り入れながら衝突しないようできなかったかを悔いています。突然の非日常の状態が続くと、そのストレスたるや大変なものです。その人数が増えれば増えるほど、よほど仲良い関係でないと介護は無理でしょう。そのため患者は、いつしか病院で面倒を見てもらうという他人事にな
ってしまったのだろうと思います。
 がん治療のために起こる痛みの壮絶さは、当人が生きている証でもありますが、それと引き換えに、介護する側の神経を衰弱させていくことになります。それでも、平静で介護しなくてはなりません。これが現実の問題として起きてくることをこの作者は教えてくれました。
 私の母も、今思うと、病魔からの痛みに、我慢強く耐えていたのかもしれませんが、朝から晩までの自然療法やコウケントーの効果か、痛みを訴えたり、悲痛な表情を見せたことがありませんでした。あるといえば、毎日夜中に体の置き場所がないと言って、何度も体を起こしたり、寝かしたりしたことがあったくらいで、この本を読んで、介護のうちに入らないくらいと感じた次第です。
 母が亡くなって間もなく、膵臓がんの末期の方が来店されました。病院では治療の施しようがないということで、ビワ温灸に命を託したそうです。そうしたところ、余命を遥かに超えてご主人とご一緒に、温灸のもぐさを買いに来れるくらい元気なので驚きました。
答えは一つではないということですね。
 ますます現代病が蔓延する今日。誰しもが、明日その主人公にならないとは言えません。非日常にならないためにも日頃の自分自身へのケアが必要です。
 自分のために、そして周りのために、一度そうなったときのことを考えてみる機会が必要ではないでしょうか。この書籍を皆さまも手にとってご一読をおすすめします。

眠りにつく迄に 文芸社 此木田かおる著

自然に還すこと2019.11.01

母が亡くなって以来、やることが増えたために、目が行き届かなくなるのを痛感する毎日。例えば玄関にある植物が枯れ枯れになってしまっていたり、冷蔵庫の片隅にカリカリになった野菜を発見したりなど、言い出せばきりがないのですが、少し落ち着きを取り戻してから、浄水器を通したお米の研ぎ汁や、野菜を洗ったお水などをそれら植物にせっせとあげていたところ、いつの間にか、緑を吹き返し、今では凛とした佇まいを見せてくれています。
 野菜も、抗酸化素材のエンバランスにしっかり保管するようにしてから、新鮮が長持ちするために、ロスもなくなりました。新鮮袋やラップはとても便利です。このエンバランスも、ミネラルを含む良質な水を特殊加工して作られたもので、当初は疑って使い始めたのですが、結果が見てわかるために、使わないと損な気がして取り扱いを始め、すでに当店では15年以上続くイチオシ商品の一つとなっています。
 
 昨年の今頃から、カフェの捨て野菜を庭に埋めるようしました。自宅では当たり前にやっていたことなのですが、毎日の使用量が違うため、やるのに躊躇していたわけです。しかし実際やってみると、土はフカフカになってくるし、ミミズがいつのころか泳ぎ回るように活躍してくれてます。以前は、ベジブロスを作った捨て野菜も土に入れていたのですが、あんなにいたミミズがいなくなったため、生のものだけをあげるようにしています。その中の種が知らぬ間に大きく育ち、かぼちゃのきれいな花が咲いています。無数の昆虫も顔を出すようになりました。それを狙ってか、珍しい鳥の姿も見かけす。

 こんな些細なことに気づけるようになったのも、お米作りをはじめたからだと思います。大きな地震が東北を襲ったのが8年前。自分でもなにかしなくてはと思って行き着いたのがお米作りでした。幸いにもその翌年、南知多の大井の里山が、耕作放棄地となっていたところを、名城大学の先生と生徒とご一緒させていただくことになりました。
 山から穏やかに流れてくる水が途絶えない田んぼは、一足入れると深く沈みこむため作業は困難。工具も使えないので全て手作業です。そこで田植えをしている時にあっと驚いたのが、無数の生物が、その中で溢れ出すように生まれてくるのを感じたことでした。たくさんの生物が田んぼを棲にし、生と死を繰り返しながらその養分を吸収して美味しい食物になり、それをいただくことで私達の血や肉となっている。命の循環を感じました。
 たくさんの恵みに囲まれて、そこで生きることを許されているのが私達たち人間ではなんですね。そこでしか生きられないことも知っているはずなんです。
 八年目の今年は、イセヒカリの籾を譲り受けて、発芽から挑戦しました。育苗は、友人に頼みましたが、無消毒で育った苗も、立派に成長して、先月末に稲刈りを終えました。稲架掛けをして乾燥させ、今月の中頃には脱穀、下旬には美味しい新米がいただけそうです。
 週に一回、カフェでもこのイセヒカリをご提供する予定です。オール人力、無農薬無肥料、天日乾燥の玄米を是非、一度お召し上がりください。

消費税増税を考える2019.10.01

 今から九年前、ロンドンへのはじめての一人旅。その目的は長くなるので差し控えますが、その年のロンドンは、大雪でした。成田空港での搭乗の際、ヒースロー空港が大雪で着陸できない状態のため、前便は日本へ引き返したとのことでした。案の定、ロンドン上空まで来ていても着陸する様子がありません。どうお空港の除雪作業を旋回しながら待っていたようで、予定より3時間以上の遅れで無事にゲートを出たのですが、既に辺りは薄暗く、深々と雪は降り積もっていました。英語もまともに出来ないので身振り手振りでなんとか宿泊先までの行き方が分かりました。
 地下鉄の最寄り駅に到着して、階段を上がっていくと、辺りは白銀の世界。氷点下を大きく下回る気温。映画のワンシーンかと思うのもつかの間、この状態でどうやってホテルに行けばいいのだろうか!?。下手したら凍死?。落ち着いて案内図を探すと、出口付近にそれを発見。シンプルで分かりやすい図にストリート名を探して、難なく宿に着きました。前置きが長すぎましたが、もう少し続けさせていただくと、翌日は、ロンドン中を手当たり次第観光に繰り出し、チューブ(地下鉄)を程なく乗りこなせるようになりました。ここでも路線が色分けされていて分かりやすい。チケットを購入するには窓口もあるのですがとても割高。どこの国でも人件費が一番高い。それを当たり前にしているところが日本との違い。日本のスイカにあたるオイスターカードを購入すると約半額近くで乗れることも分かりました。
 3日間の短い旅でしたが、翌年から消費税が20%になることもあり、緊縮財政を感じさせました。地下鉄の蛍光灯は何本か切れていて、社内が真っ暗になることもありました。しかし、一人もそれに動じていません。新聞は人の見たものを使いまわしても当たり前。慎ましさを感じたくらいです。一方で我が国はどうでしょうか?
 原発事故以来、薄くらくしていた電気をまた煌々と照らしながら原発を稼働することを当たり前に口にする政治家。消費が落ち込んでいるのに更に上乗せしてとどめを刺すような増税策。自動車への追加関税を回避する代わりに、農産品関税引き下げなど、私達が生活していく上で一番必要なコミュニティーがどんどんと追いやられていきます。生産者が高齢化する中で、国際競争力なんてあったものではありません。そして今度の軽減税率が施行されると、今までレジを持たなかった小規模の店舗はどうなりますか?税金の計算だけで大変なことになるでしょう。日本の良いところは、それぞれの
地域にコミュニティーが存在していて小さい町ができていたことではないでしょうか。商店街などはその名残だと思います。それを根本から引き裂くのが、今回の増税に思えてなりません。
 9年前にイギリスを訪れた時、多くのカフェでは、ようやく日本で普及され始めたエアレジに近いものを使っていました。システムをデジタル化に移行するには、あまりの開きがありすぎるのです。我が国は海外からの観光で一時的に潤っているにすぎません。生活水準が低下する中、8%にあげた税金をさらに上げるとはどういうことでしょうか。軽減税率というならいっそのこと税率をなくせばいいでしょう。イギリスでは、食料品や、日常生活に必要なものの多くはゼロ税金です。フランスは、自国の産業を守るために軽減税率を導入しています。自国で生産が盛んなトリュフやフォアグラ、バターを軽減税率の対象にしているのに対し輸入が多いキャビアやマーガリンは対象外です。当たり前のことです。本当に今の政治家に任せておいていいのでしょうか。

九星氣学を学んで2019.09.01

 九星気学と言うと、毎年朝刊に入ってくる高島暦。易学は、今から六千五百年程前の中国で太昊伏犠によって八卦が出来、文王・周公により易経として体系確立し、孔子により王経として大成されたそうです。そして気学の説明には、「人は、誕生した瞬間から、地球の大気に包まれ成長してまいります。その後、太陽・月・地球等、宇宙との関わり合いの中で、影響を受け、生活してまいりました。この天と地の間で生活をしている人間の運命との相関・組み合わせを体系化し、確立したものが「九星気学」」とありました。
 これまでお金を出して学ぶ機会が何回とありましたが、たまたま参加した年が八白土星が中央に来る八方塞がりの年回りだったり、恵方や暗剣殺などの方位ばかりに気を取られたりで、やめてしまいました。
 今回、ニューヨークからお越しいただいた野田先生とは、東京での食事会でご一緒させていただいたことがあり、その時の九星氣学についてのお話しがとても魅力的だったので、今回お越しいただくことになりました。
 野田先生曰く、「日本での九星氣学の位置付けは一般的に、占い、方位学と捉えられていますが、私が九星氣学を学んだのはマクロビオティックを通してなので統計学的に陰陽五行をベースに宇宙の動きを学び、そのサイクルに反映して人間である私たちがどのように反応して動いているか、統計的に九つの性質や気質に細分化し、それぞれの性質を深く知ることなんです。そして、あくまでもこれは道具の一つであり、指針となる良いものですが、この道具に私たちが動かされることはありません。どのように人生を楽しく生きたいのかはそれぞれ皆さんの自由な選択にあると思います。」
 このようなお話しから分かる通り、たいへん腑に落ちる話しばかりで、前半、後半二時間の計四時間が、とても短く感じられました。合点がいったことが沢山ありましたので、特に心に残った内容をご案内したいと思います。
まず、易という漢字の成り立ちです。これが「日」「月」を上下にした合字で、陰陽であり、人間は『太陽=陽』と『月=太陰』の光の影響を受け、それを頼りに処世してゆくという意味です。
そして氣学の氣。昔は中に米を書いていました。そのお米の字が、八方を示すということです。お米を中心とした食文化を続けてきた民族だからこそ、この九星氣学は、私達に知らない間に身近になっていたのかもしれません。
 お米の田植えは四月頃。そのため、私達の生活リズムは、新年度が四月に始まりますね。面白いことに欧米は小麦の文化。小麦を蒔くのは九月。だから新年度が九月。さらに付け加えると、お米離れで、パン食傾向にある我が国は、新年度を九月にする案さえ出されているそうです。
 この見事なシンメトリーは、人々が食とともに生活リズムが形成されることを物語るのに十分ではないかと思います。
 野田先生の九星氣学講座は来年の二月に当店にお越しいただく予定です。
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