ヘルシングあい便り

内臓とこころ2018.12.01

 今年も残すところ、一ヶ月を過ぎました。光陰矢の如しと言いますが、年単位であっという間に過ぎさって行きますね。そして放たれた矢のように二度と戻ってこない時間です。
 さて、これからは忘年会シーズンからお正月と飲食のオンパレードで、内臓への負担が重くのしかかる時期を迎えました。最近では、お正月にファスティング(断食)をする方も増えているということなので、一時のお祭り騒ぎも年々変化しているようです。皆様はどのような年末年始を迎えられる予定でしょうか。
 先月中旬のこと、一緒にバレエのレッスンをしているRさんが、鼻水が出て仕方ないと言っているので、風邪でもひいたの?と聞いたら、カラダは全く違和感がなく、鼻水だけが出るということでした。以前にもお便りで何度か取り上げましたが、鼻のトラブルの多くは、栄養過剰が原因と思っています。多くのお客様に対して来ましたが、鼻炎や蓄膿などの厄介な炎症が、朝食を抜いただけで改善された方が何人もいます。今回もきっとそうだと思って、最近なにを食べたか聞くと、焼き肉を食べに行ったということでした。普段の彼女の食生活は、玄米食や野菜ジュースということなので、急激なカロリーと消化にかかる内蔵負担に耐えられなくなって、その排泄を鼻水を通して排泄しているのだと思いました。夕食を食べずに寝たら治まると思うと伝えたら、朝にはスッキリしていたと、その後嬉しい報告をいただきました。
 先月の初旬、二十年ぶりにタンボロッジさんに遊びに行ってきました。ご夫婦二人で、一年八ヶ月かけて作ったログハウスは、今ではマクロビオティックのお宿として全国的に有名です。それが、出発前々日からどうも体調が下り坂。これはヤバイと思って、食を控えながらの旅の始まりでした。
ところが、お宿でのお料理の素晴らしいこと。完全無添加のワインや、お酒も楽しめて、体調の具合などすっかり吹っ飛んでいました。ふと、壁に目をやると、大きなポスター用紙に、地球暦が描かれていました。以前から気になっていたそれは、太陽系に生きている人たちのための"時空間の地図"で、日本の旧暦「二十四節気」も記載されているすぐれものです。それを見ながら今日の日付に目をやると、数日前から土用入だったのです。体調不良の原因が分かりました。ここ最近、土用に入ると一気に内臓機能が落ちるのが分かるようになりました。食べたものが消化しきれずに残っている違和感です。自然とともに生き、四季が分かれている日本だからこそ季節の変わり目に起こる不調を後世に残した智慧が、この十八日間におよぶ土用の習慣なのでしょう。
 つい最近読んだ三木成夫氏の「内臓とこころ」は、そんな自分の感覚を確かめることができた本でした。多細胞生物の生物は、腸から進化しています。それをこの著者はわかりやすく紐解いてくれています。腸の露出が顔の起源である。いわば内蔵露出で、下から出れば脱肛と同じですね(笑)。口から肛門へ通じる消化管という内臓系の内筒と、皮膚などの体壁を外筒の二つの筒から進化した過程は、人間の胎内にみる四億年を経たことを表していることを伝えてくれています。
 大きな地球の歴史に刻まれて生まれてきたのが私達であり、その大きな自然のうねりに影響を受けながら生きているということです。内臓は、そんな過去の普遍的思いを私達に伝えているのかもしれません。内なる声を聴くとは、まさにそう言うことなのではないでしょうか。

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