ヘルシングあい便り

20年後のわたしに2018.01.02

 明けましておめでとうございます。つつがなく新年を迎える事ができたことに感謝するとともに、旧年中、多くの方々が当店をご利用してくださったことを心から御礼申し上げます。
 私事になりますが、昨年の夏頃から、当店でも販売している提案誌「棲」を手がけられている自由空間の兼松さんのお力をお借りして、毎月発行しているお便りを一冊の本にまとめる作業をしてきました。一昨年の7月で、加藤ヒロコ先生からこの店を引き継いで丸20年が経ちました。その間、様々な事がありましたが、後ろを振り返る間もなく月日が経った気がします。20年という年月に、ようやくふっと周りを見渡す余裕ができたのでしょう。すると、様々なことが大きく変化していることに気が付きました。自宅に隣接する建物の向こうは、あまり行く機会がなく、昔は田畑が広がっていたのですが、いつしか住宅が立ち並んでいました。家からそう遠くない小高い山も、高速道路に向かう道路が作られ、住宅建設が進んでいます。お母さんに抱かれて来店していたお子さんが成人され、海外を飛び回っているそうです。よく顔を見せてくださっていた方の訃報が飛び込んできます。毎日の記憶は、コマ送りの画像のように記憶されていますから、大きな時間の流れの中で埋没し、その変化に気づくことなく通り過ぎてしまいます。30代で店を引き継ぎ、それからの20年という年月は、そんな節目を私に与えてくれるものでした。
 ヘルシングあいは、1991年に加藤ヒロコ先生が開業しました。時はバブル崩壊の時期でしたが、まだまだ億ションが流行し、海外のビルや土地を買い漁っていた時代でした。世の中が消費が美徳の時代だったのです。そんな中で加藤ヒロコ先生は、「病気は食べ過ぎが原因ですよ!あまり食べてはいけません」と、自分の体験をもとに、あえて玄米菜食と青汁、少食をすすめるために、この店を開業されたのです。時代に逆行して進むことは大変なことだったと思います。しかしその思いに賛同された会員の皆様やご利用されたお客様のお力があったからこそ、今日まで店を継続してこれたのだと思います。この場をお借りして、深く御礼申し上げます。
 引き継いだ当初は、頭から湯気が出そうになるくらい苦しみながら書いていました。しかしそれも良い思い出です。こうしてお便りを続けてこれたおかげで、20年分の財産ができました。記憶を残す作業というのは誰しも一人一人、自分の人生なのですからにおいて大変貴重なことです。それが写真であれ、絵でも、何でも良いと思います。それを20年後の自分へのメッセージにすることで、また一から頑張れる気がします。そこでタイトルを「20年後のわたしに」とさせていただきました。
 お手にとっていただいて、ご一読いただければこれほど嬉しいことはありません。
20年後の2.jpg

「20年後のわたしに」伊藤一重著 自由空間 1,620円

コメント



画像の中に見える文字を入力してください。