ヘルシングあい便り

内臓とこころ2018.12.01

 今年も残すところ、一ヶ月を過ぎました。光陰矢の如しと言いますが、年単位であっという間に過ぎさって行きますね。そして放たれた矢のように二度と戻ってこない時間です。
 さて、これからは忘年会シーズンからお正月と飲食のオンパレードで、内臓への負担が重くのしかかる時期を迎えました。最近では、お正月にファスティング(断食)をする方も増えているということなので、一時のお祭り騒ぎも年々変化しているようです。皆様はどのような年末年始を迎えられる予定でしょうか。
 先月中旬のこと、一緒にバレエのレッスンをしているRさんが、鼻水が出て仕方ないと言っているので、風邪でもひいたの?と聞いたら、カラダは全く違和感がなく、鼻水だけが出るということでした。以前にもお便りで何度か取り上げましたが、鼻のトラブルの多くは、栄養過剰が原因と思っています。多くのお客様に対して来ましたが、鼻炎や蓄膿などの厄介な炎症が、朝食を抜いただけで改善された方が何人もいます。今回もきっとそうだと思って、最近なにを食べたか聞くと、焼き肉を食べに行ったということでした。普段の彼女の食生活は、玄米食や野菜ジュースということなので、急激なカロリーと消化にかかる内蔵負担に耐えられなくなって、その排泄を鼻水を通して排泄しているのだと思いました。夕食を食べずに寝たら治まると思うと伝えたら、朝にはスッキリしていたと、その後嬉しい報告をいただきました。
 先月の初旬、二十年ぶりにタンボロッジさんに遊びに行ってきました。ご夫婦二人で、一年八ヶ月かけて作ったログハウスは、今ではマクロビオティックのお宿として全国的に有名です。それが、出発前々日からどうも体調が下り坂。これはヤバイと思って、食を控えながらの旅の始まりでした。
ところが、お宿でのお料理の素晴らしいこと。完全無添加のワインや、お酒も楽しめて、体調の具合などすっかり吹っ飛んでいました。ふと、壁に目をやると、大きなポスター用紙に、地球暦が描かれていました。以前から気になっていたそれは、太陽系に生きている人たちのための"時空間の地図"で、日本の旧暦「二十四節気」も記載されているすぐれものです。それを見ながら今日の日付に目をやると、数日前から土用入だったのです。体調不良の原因が分かりました。ここ最近、土用に入ると一気に内臓機能が落ちるのが分かるようになりました。食べたものが消化しきれずに残っている違和感です。自然とともに生き、四季が分かれている日本だからこそ季節の変わり目に起こる不調を後世に残した智慧が、この十八日間におよぶ土用の習慣なのでしょう。
 つい最近読んだ三木成夫氏の「内臓とこころ」は、そんな自分の感覚を確かめることができた本でした。多細胞生物の生物は、腸から進化しています。それをこの著者はわかりやすく紐解いてくれています。腸の露出が顔の起源である。いわば内蔵露出で、下から出れば脱肛と同じですね(笑)。口から肛門へ通じる消化管という内臓系の内筒と、皮膚などの体壁を外筒の二つの筒から進化した過程は、人間の胎内にみる四億年を経たことを表していることを伝えてくれています。
 大きな地球の歴史に刻まれて生まれてきたのが私達であり、その大きな自然のうねりに影響を受けながら生きているということです。内臓は、そんな過去の普遍的思いを私達に伝えているのかもしれません。内なる声を聴くとは、まさにそう言うことなのではないでしょうか。

悲報に想う2018.10.01

「お店もそこで働く子供たちも、社会のものです。」今も胸に響くこの言葉は、今から十数年ほど前、当時のポランの広場を、新たに宮澤さんに引き継いだころ、私との会話の中で語られたものです。言葉の主は、ゾンネ野菜共同購入会立ち上げの発案者、中久木方子さん。この店を引き継いで以降ですから四半世紀のお付き合いでした。
 ポランの広場にはじめて伺ったのはそれ以前のこと。うっすら記憶にあるのは、たくさんの本と、木製品の棚や机、大きな冷蔵庫などで、残念ながらそれ以上は思い出せません。記憶が鮮明になるのはパン工房が隣にできてからで、そこまで毎週月曜日の六時頃にパンを取りに行っていたこともありました。
 その後息子さんがパン工房を独立させて、星ヶ丘に、Meisterかきぬまs Backstubeをオープン、そして五年前に今の淑徳大学近くにその拠点を移しました。工房がなくなったポランの広場は、カフェに改装されてしばらく営業していましたが、それを引き継いだのが宮澤さんです。そのポランの広場を十四年に渡って続けて来られましたが、三年前に体調を崩したことにより、惜しまれながらも閉店いたしました。不思議なもので、その数日前に、中久木さんとそこではじめて食事をともにしたのが今となってはいい思い出となりました。駆け足で移り変わっていくお店と時代の変化に対応しながらも、しっかりと前を見据えたお話しの中で、その言葉は繰り返し語られたのでした。
食 事をしながら見渡すと、ご近所のご年配の方々からお子さんと一緒の若いお母さん方など、年齢様々な方々が行き交って、まさにコミュニティーという感じがしました。まさしく社会のものとは、そういうことなんでしょう。そこになくてはならないものなんです。
 現在はイタリアンのお店に変わりましたが、宮澤さんは引き続きその場所で料理教室を行っているそうです。
 大きな時間の経過は、記憶や人間関係を風化させていくように思いますが、心に残っていることは、時間が経っても昨日のことのように思い出されるものです。中久木さんの悲報をお客様から教えられたのは先月始めのことでした。昨年の暮から腰を痛めて思うように動けなくなったため、外出ができなくなったことから、急に弱ってしまったそうです。確かに、常に動いていた人一倍お元気な方でしたから、思うように体が動かないというのは、とても辛かったでしょう。そんな時にお会いできるチャンスがあったらと思うと、残念でなりません。
 本当にお疲れ様でした。ゆっくりお休み下さい。そしてよりよい社会になるようにこれからもお導き下さい。


当店のイッピン2018.09.01

 かれこれ30年近く前、バブルが弾けてもなお、経済が潤っていた頃で、就職は買い手市場。大学から斡旋する先は車のセールスばかり。候補の企業に面接に行くと、交通費を含めて数千円いただけだ時代でした。結局、就職せずに個人で事業を始めたのですが、それは大学時代に読んだ郡司篤孝先生の「恐い食品1000種」に遡ります。加工品に含まれているさまざまな食品添加物、増量して作られているパンなど、商品名や企業名が名指しで書かれていたためとても衝撃的でした。
 その後、郡司先生の講演会にも縁あって行けることになり、そこで得た情報や商品などを知人に勧めていたことが、今から思うとその基礎になった気がします。
 そんなある日、京都で行われる講演会のお誘いをいただき、そこで出会った商品が、紆余曲折あって、今日まで続いている当店のイッピンとなりました。
 その時の講演内容は、今では当たり前なワードになった活性酸素と、それを除去する酵素(SOD)。その研究発表の場でした。早速、当時推薦される商品の取扱をはじめました。その後縁あって、出会ったのがヘルシングあいを創業された加藤ヒロ子先生でした。西式甲田療法を中心とした食事指導と相談のお店として開業された先生のもとに、相談者は絶えませんでした。特に難病等
を患ってられる方も多く、そんな方に少しでも楽になる方法はないかということで、提案した商品をお取扱いただきました。驚いたのが、食事指導と併用されているせいか、症状が好転する方が多く、手のこわばったリウマチの痛みがなくなった方や、病院で調べたら反応がなくなった方もいました。悪性のリウマチで、節々の痛みが飲んでいる間は軽くなった方。余命半年と言われて、商品を届けた先の方は、その後、十年ほどお届けすることになり、がんの転移はあるにせよ、このおかげかもしれいわれたこともありました。
 当店のイッピンとは、そんな体験を多く出しているヘルシーアルファーです。胡麻や胚芽、はと麦などの天然の食物種子を、600年以上続く麹屋(ビオック 旧社名麹屋三左衛門)で発酵させて作られたものです。長い間この商品を取り扱ってきて、難病指定されているリウマチに改善が見られた方も多く見てきました。
 リウマチは、自己免疫疾患のために、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうものです。これらの症状に、天然の食物種子を発酵して生まれた様々な抗酸化物質が、SODの作用をするため、改善され
るのかもしれません。この様なお話しを出したのも、つい最近、その症状が楽になったということをお客様からお聞きしたからです。
 体は、一度壊れてしまうと、なかなか元通りにすることは骨が折れます。日々の食生活と運動をキチンとすることが一番で、何かに頼らない自由な姿こそが本来の健康だと思います。健康な姿になるまで少し手を借りるという考えで、こんなイッピンもご利用いただければと思いご紹介させていただきました。

ヘルシーアルファー

意外な効果に2018.08.01

 今年は戊戌九紫火星。戊(つちのえ)の語源は『茂』で草木が繁盛すること。戌(いぬ)は切るという意味で、草木が枯れること。相反する言葉が表すように、記録的豪雨に見舞われ、そしてそれ以降は一転、晴天続きで記録的な猛暑が続いています。
 干支の組み合わせは60種。戊戌の年は六十年周期で巡ってくることになりますが、東京オリンピックのために建てられたあの国立競技場ができたのは1958年で、なんと60年前です。それを六十年経った今、奇しくも新しく再建築しているではありませんか!。巡り合わせとは、馬鹿にできませんね。森羅万象の大きなうねりの中では、人間の一生など瞬きするほどの出来事なのかもしれません。
 そんな猛暑が続いています。年齢ともに、この暑さが体に堪えるようになって来ていました。自宅の寝室が西日の当たる部屋のため、毎年息苦しい暑さになります。今年もご多分に漏れずです。そんな暑い中でもなるべくクーラーはつけたくないのは、何と言っても環境に負荷がかかります。室外機から出る熱風がそれを物語っています。それに冷えて次の日に体が重くなります。かといって寝苦しさから睡眠が浅くなっても同じことです。悶々とする暑さ対策。そんな中である発見をしました。
 扇風機を頭上でまっすぐ体に当たらない方向にして、弱風で回します。はじめは暑いのですが、そのうち、風に気流が起こるのでしょうか。からだ付近にあるモワッとした空気がその方向に流れだします。その動きが皮膚の表面から熱を奪い、意外にもに涼しさを感じさせることに気がついたのです。30度を超える熱帯夜が連日続きましたが、冷房のお世話になったのは、一日だけでした。しかもこの暑さの中、朝まで熟睡できることが何よりの効果でした。このような扇風機の効用は、皆さんご存知で、壁に当てると良いとか、外気温が低い場合は、窓の外に向かって回したら良いとか、いろいろな方法があることを教えて下さいました。お客様の中には、私と同様な西日の部屋の方や、クーラー嫌いの方が何人かいらして、私の方法でやってみたら寝ることができたと話してくださいました。思えば40代あたりから好きでなくなっていた夏の暑さでしたが、数年前から毎朝の青汁も飲むようになり、体温も以前よりは低くなっているのでしょう。体を暑さから守る効用もあるのかもしれません。
 紀元前約四百年頃に書かれたというと「黄帝内経」には、夏の三ヶ月の過ごし方が書かれているそうです。 「夏の3カ月は万物が繁栄し、美しく花開き診を結ぶ季節である。人々は少し遅く寝て少し早く起きるべきである。夏の日の長さ、暑さを厭うことなく、気持を愉快にすべきで怒ってはならない。体内の陽気を外に向かって開き通じ発散させるべきである。これが、夏の過ごし方であり、道理に反すると、秋になって瘧疾(発熱性の病気)になる」
 今年の夏は、自分の体調を客観的に観察しながら、四季の過ごし方を感じてみる良いきっかけになった気がします。

身体能力を高める「和の所作」2018.07.01

 最近、気になって手に入れた本があります。能楽師である安田登氏の書かれた「身体能力を高める和の所作」
世襲制のような匂いのするお硬い世界と思いきや、能は他の伝統芸能に比べると意外におおらかなようです。ロック好きでバンドを組んでいた著者が、ある時、能楽堂でその後師となる鏑木師の声に、度肝を抜かれたことがきっかけでその世界に飛び込んだのは二十代後半だったそうです。そんな著者が、能の世界で昔から培われている所作に視点をおいて、身体の使い方に、気付きを与えてくれている貴重な一冊です。
 世間では六十代で定年を迎えるのが一般的ですが、能の世界では、六十歳でやっと中堅、なんとそれからが働き盛りだそうです!。七十~八十代の方々が、あたり前のように舞台を務めている。凄いことですよね。私達の周りはどうでしょう。なぜ、高齢でも現役でいられるのでしょうか。
それが、能の所作で当たり前に使われている筋肉の使い方だったのです。
 私達は毎日の生活の中で、何気なく身体を使っています。その筋肉は、主に表層筋と呼ばれるものだそうです。ジムなどのトレーニングで筋肉モリモリなども主に表層筋で、ライザップなどもそうでしょう。表面的に結果が早く現れる筋肉です。お腹が出てるより、スッキリしてる方が良いのはだれでもそうです。しかし問題は、健やかに生きる方法です。
 著者は、表層筋ではなく、深層筋を鍛えることが、能の所作であり、それが高齢でも現役でいられる大きな理由であると語っています。
また著者は、最近の子供達の様子がおかしいことに気付き、能の稽古を通したワークショップを行っているそうです。多くの子供達に触れる中で、身体の使い方を知らない子供が増えていること、キレる子供の多くが、彼らの筋肉がガチガチに固まっていて満足な呼吸ができていないなど、身体の使い方の誤りで、多くの原因が起きていることを感じ、それを能のエクササイズを取り入れることで
改善することを身をもって体験されています。
 まさに、現代の私達に欠けている、古きを温めて新しきを知る精神ではないでしょうか。
 さて、最後にご自宅でも簡単にできる深層筋のトレーニング方法である足振りのやり方を、本中から紹介させていただきます。かれこれ二週間ほど経ちますが、忙しい時などレジで、ずっと立っていても疲れなくなりました。大きな変化です。今後の変化が楽しみです。

足フリ4.jpg
①10cmくらいの高さの台の上に片方の足を乗せて立ち、
身体を真っ直ぐに安定させて、背中をスッと自然に伸ばす

足フリ2 のコピー.jpg

②台に乗っていない方の足を股関節からゆっくりと静かに
前後に振る。歩くときの一歩より小さい歩幅で、1分間に
30往復くらいのテンポでゆっくりと振る。



西式健康法2018.06.01

 当店で行われた西式健康体操教室の各運動法を、本で読むだけでは分かりにくいと思いましたので、今から4年ほど前に、Youtubeにアップしました。それが思わぬ反響で、現在までなんと5万アクセスを超えています。如何に多くの方々が、潜在的に西式健康法を必要と感じているのかよく分かる数字ではないでしょうか。
 私は、ヘルシングあいの創業者加藤ヒロ子先生に出会ってからその健康法を知り、そしてその健康法の骨子である平床寝台(堅くて平らなベッドに寝る。掛けぶとんは寒さを感じない程度に薄くて軽いものにする。これにより脊柱の前後の狂いを直す。また胸郭を広げるので肺臓によく、腎臓を不自然な圧迫から解放して機能を促進する。皮膚の機能と血液循環を良くする。)と木枕(は木や陶器のような硬い枕で、大きさは本人のくすり指(第四指)の長さを半径とする半円形のカマボコ型のもの。けい椎の狂いが矯正され、頭痛、肩こり、手のしびれや耳、目、鼻、のどの病気などに効果がある。)を使用して30年近くなります。そのため、柔らかいふとんでは却って身体がゆがんで痛くなります。この固くて平らな寝具は、欧米のオリンピック選手も導入されたといいますし、近年、水とお湯を交互に浴びる温冷浴は、Jリーグ清水エスパルスのクラブハウスに導入されています。その効果は疲労度が大幅に減少する。水と湯の交互入浴によって自立神経が刺激され、体の日周リズムが強化されるので、朝の目覚めが良く、夜は逆にぐっすり眠れるようになる。など、不定愁訴全般に効果があります。
 さて、4月から、皆様のリクエストにお応えして西式健康体操教室を行っています。年齢も幅広く、沢山の方にご参加いただいております。今後もなるべく続けていきたいと考えています。
 「未来の年表」という書籍をお読みになった方は、いらっしゃるでしょうか。人口減少の日本でこれから起きることが時系列で書かれています。それによると、2020年、女性の半数が50歳を超える。そして2024年、死亡者が出生数の2倍になる。2026年、高齢者の5人に一人が認知症・・・・2065年、外国人が、無人の国土を占拠する。」
 確かにどこのコンビニでも働いている人は、いつの間にか外国人ばかりです。年表に照らし合わすように、ここ西区は、4人に一人が65歳以上、そして城西地区はさらに高い高齢化率を誇ります。
では、これからの時代、私たちはどう生きていけば良いでしょうか。
 その答えが、西式健康法にあると思うのです。健やかに生きていくために、毎日のほんの5分から10分程度を自分の身体のための時間に使ってみてはいかがでしょうか。年齢は関係ありません。ささやかでも自分に対して行う労りが、きっと周りの方々への労りになっていくと思います。
忙しかったり、遠くて来れない方は、youtubeにアップしているアドレスをお知らせいたします。
また、近日、最新の体操教室の動画を配信する予定です。
その内容は追って、お便りでもお知らせいたします。

病は気から2018.05.01

 「病は気から」とはよく聞く言葉です。その語源を辿っていくと、中国最古の医書「黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)」【紀元前四百五十年~二百二十一年頃】に、百病は気に生ず(全ての病は気から生ずる)と記されており「病気」の語源となったそうです。それが飛鳥から平安時代にかけて日本に伝わったということで、当時は元気という言葉も、病む気が減ると書いて減気と言ったそうです。
目に見えない何かがからだを突き動かしている。それをはるか昔から「気」という言葉で表現されていたんですね。
 ちなみに、この「気」という言葉の意味を、様々な角度からその著書で紹介しているのが整体という
言葉を作った野口晴哉氏です。ぜひご一読いただきたい著書ばかりですが、一文だけそのあたりをご紹介します。「スキーに重い荷物を持っていくのでも、それが自発的なら疲れないのに、人の荷物を持たされるとすぐに草臥れる」ごもっともです!。
 つい先月末のこと、スタッフHさんとの会話で、まさにそんな「気」が作っていた病の話しを伺ったのでご紹介します。
 若いころから軽い花粉症があったため、ある日、花粉アレルギー検査をしたところ、ほとんどの項目でアレルギー反応が出たそうです。そうすると、気になって抗生物質を飲み始め、それがいつの間にか毎日の日課になっていたそうです。
 そんなある日のこと、足のかかとの骨を折るケガをしてしまい、リハビリの生活。約一ヶ月が経ち、ようやく普通に歩けるようになった頃、今度は階段を踏み外して違う足を骨折していまいます。悶々とする中を、また一からのリハビリ生活。気持ちがどん底から浮上してくるのにしばらくかかったのは言うまでもないでしょう。ところがある日、毎日の日課を忘れていることに気がついたそうです。あれほど毎日飲んでいた抗生物質。飲まなくても症状は全く出なかった。その時、自分でハッと気がついたそうです。自分の思い込みが病を作っていたのではないかと。足の怪我で、花粉症のことまで気が回らなくなった。結果として、花粉症は出なかった。足の怪我は、そんなカラダの声を聞く大切さを教えてくれたんですと。
 このような話しは、誰にでもあるような気がします。自分の思い込み過ぎや、気にし過ぎることで、
病の根を作ることもあるのです。病は気から、自分自身のカラダです。過信もいけませんが、もっと信じてカラダの声を聞く余裕を持ちたいものですね。

猿から見るストレス反応2018.04.01

数名のお客様から、横書きは読み難いという声が届いています。私自身も横に読むより縦のほうが読みやすいいと思いますので、今月から縦書きにすることにしました。また、ご意見等ございましたらお申し付けください。
 昨年、十二月のお便りでご紹介させていただいたカール・ベッカーさん。その著書「愛するものをストレスから守る」から第一章の、猿から見るストレス反応をご紹介したいと思います。「我々がストレスを受けると、身体には猿とほぼ同じ反応が起きる。毎日のように、猿が拙宅の畑にやってきて、私の作っているトウモロコシやトマトなどの作物を食べてしまう。ところが、拙宅に猿がやってくる頃には、その天敵のマムシも現れる。猿はマムシを見ると、それが天敵であると本能的に分かり、体内には三つの変化が起きる。一つは、胃酸が増える。今、悠長にトウモロコシを食べて消化している場合ではない。このため、消化停止という意味で、胃酸がグンと増える。二つ目に、血液がドロドロになる。なぜかというと、猿も木から落ちると言われるように、怪我をするかもしれない。マムシに噛まれるかもしれない。怪我をしてサラサラの血液だと止まりにくい。そのため大量出血に備えて、血液をドロドロにする脂肪酸が分泌される。出血しても固まりやすいのである。そして三つ目はには、血圧や心拍数が上昇する。脂肪酸の多いドロドロの血液は重いので、体内を循環させるには負担がかかる。そのため、血圧や心拍数が上がるのである。
   そこで、この胃酸が増え、ドロドロの血液の、心臓がドキドキした猿が、マムシの前でどうするかと言うと、マムシの姿が見えなくなるまで、谷間の反対側まで10分も20分も走って逃げて木に登るのである。実はそれが賢い行動なのである。なぜならばそれがこのストレスによる三つの体内変化を調整する唯一の方法だからである。常識で考えれば、十数メートルも走れば、マムシはそこまで追ってこない。しかし、猿はとにかく走れるだけ走る。これを有酸素運動という。10分も20分も運動して汗をかく。すると胃酸はおさまり、脂肪酸も調整される。血液もサラサラになり脈も正常に戻るのである。
 人間も同じで、たとえば上司に叱られたときや仕事がうまくいかない時など、なにかストレスを感じ
た時には胃酸が増え、その状態が恒常的に続くと胃潰瘍になる。血液がドロドロになって、重い血液は血圧を上げ、血管を硬くする。それが高血圧や動脈硬化につながり、これらの症状が脳卒中や心筋梗塞の危険因子にもなる(以下省略)」
    日常よくある話しで、私たちは多かれ少なかれこのような体調の変化を感じながら生活しているのではないでしょうか。健やかな生活を送るためには、身体の反応を知ることが大切ですね。咳や発疹などの症状も、身体が悪いものを外に出そうとしている反応と思えば、よく頑張ってくれているんです。身体の変化を知り、むやみに医者や薬に頼らず、自分自身を信じてその変化に委ねること。それが、健やかに生きる知る近道なのかもしれません。そんなヒントになればと思い引用させていただきました。

身体が教えてくれること 22018.03.01

 西式健康法の創始者である西勝造氏が、健やかな生活をおくるために4つの運動を後世に残しています。金魚運動、毛管運動、合掌合蹠運動、そして背腹運動です。もともとは背腹運動一つをやり続ければ健康が維持できるほど効果があるのですが、多くの人が習得するのが難しいために、さらにわかりやすい3つの運動を後で考えたそうです。その3つの運動を続けて20年近くなり、そして背腹運動もそれに加えたのが今から10年ほど前になります。それからというものの呑みすぎで夜中に帰っても、風邪にかかりそうになっても、ほぼ無休で店に立ち続けるけることが出来ています。ただ、自分が思うようにできてなかったのが毛管運動でした。そのやり方は、仰向けに寝て、両方の手足をまっすぐ垂直に上にあげて微振動させます。その時に、足首は直角にして天井を押し上げるようにします。膝は真っすぐ伸びていないと効果が半減するのですが、それが出来ませんでした。しかしバレエをはじめて一年余りになりますが、いつの間にか膝を真っ直ぐにした状態で2分ほどのその姿勢を保てるようになりました。体幹が強くなったのを感じたのです。西式の健康体操については4月に行う予定ですので、興味のある方は体験なさって下さい。
 先月のお便りの中で、バレエのことを書きましたが、その反響が大きく、多くの方から、なぜバレエをはじめたのかとか、なんで治ったのか、などいろいろな質問を尋ねられました。一度体験に行かれると分かるのですが、踊ったりするわけではありません。しかし、私の股関節の痛みがなぜバレエをすることで解消されたかを、長年、基本を大切に指導されている国枝先生にお尋ねしました。以下は先生からの返答です。
 「バレエというと、皆様は、"白鳥の湖"、"トゥシューズ"、"脚を上げる"、"回る"、"跳ぶ"という言葉を連想されると思います。"脚を上げる"、"回る"、"跳ぶ"、そこに達するには地道な基礎レッスンを長期間にわたり継続することが必要です。一度体験されるとご理解いただけると思いますが、基礎レッスンは「これがバレエ?」といったものです。
 バレエで重要なことは脚(股関節)を外に開くことと(外旋すること)、身体を引き上げることです。この2つを正しく、身体に負担なく行うためにはインナーマッスル(inner muscles)を正しく使う必要があります。脚を正しく外に開くためには骨盤の位置、股関節の使い方、そして、筋肉の動く方向が重要です。それと同時に身体の中心部を下から上に(仙骨から頭頂に向けて)押し上げることで身体が引き上がります。こうした訓練で体の様々な動きが可能となります。また、日常の体の動きが楽になります。歌を歌う場合もこの姿勢が大切です。バレエでは、体の正しい動きからもっと脚を上げたり、回ったり、跳んだり、そして、きれいな踊りが出来る様に発展していきます。
 バレエの基礎レッスンとは、ゆっくりと自分の身体と対話をしていくことです。正しいレッスンで、正しい体の動きが出来る様になり、その結果、伊藤さんの腰痛、股関節の痛みは解消されていったのでしょう。」

 日頃のささやかな努力の積み重ねで、もっと身体が自由で、健やかで、気持ちのよい状態にすることもできるのです。食も大切ですが、身体の使い方を知ることも同じくらい大切なことではないでしょうか。今月行われるママのためにバレエ・ストレッチ体験会の案内を同封いたしました。ご興味のある方は是非、参加なさって下さい。普段も入門クラスの体験に参加いただけますので、お電話でお時間の確認をして伺ってみて下さい。

身体が教えてくれること2018.02.01

 昨年は、田んぼの面積を倍に広げました。黒米作りにも初挑戦。途中までは順調だったものの、大変だったのが稲刈りでした。天候不順が原因なのか、稲の実が熟してこないために時期は晩秋にずれ込み、冷水の中での作業となりました。自分の能力以上の面積に広げたことで無理がたたり、左足の股関節を痛めてしまい、歩くのもつらい日々が続きました。整体などで一時的に軽くなっても、すぐまた同じ状態に戻ってしまいます。そんな時に、昨年の2月から通っているバレエの国枝先生がご来店されたので、足の痛みでしばらくレッスンに伺えてない事情をお話ししたところ、レッスンすることで良くなる場合のほうが多いので一度やってみたらどうかと言われました。それで半信半疑、こわごわ顔を出しました。
 アカデミー国枝バレエは西区役所のすぐ北にあります。昨年のちょうど今ごろのことになりますが、一昨年も米作りで腰と膝を痛めたため、身体のために何かしなければと思っていたころでした。そんな時にお客様のMさんが熱心にバレエをすすめてくれました。どうしてバレエ?とはじめは思っていましたが、話しをお聞きするうちに、その先生に会ってみたくなりました。ご自身が半月板を痛めた経験を持ち、現役絶望と言われたにも関わらず、故ジャン・クロード・ルイーズ氏の指導を受けられ、骨格、筋肉の正しい使い方を習得されて、今でも舞台に立っていると言うことでした。意を決して体験レッスンに行ったところ、日頃使ってない筋肉をイジクルような、音を上げたくなるような動作ばかりで衝撃でした。怒られるかもしれませんが、今までバレエと言ったら、笑顔でつま先立ちして踊ってるイメージしかありませんでした。実際やってみて分かりましたが、笑顔どころか顔はひきつりますし、足は攣りそうになるし、自分の体なのに思うように動いてくれません。いかに一部の筋肉しか使ってこなかったかを痛感したのでした。
 早いもので入門クラス通いだして間もなく一年になります。痛めた左の股関節はどうなったかというと、レッスンに行く度に痛みが引いていきました。筋肉と骨の動きを感じることで身体が整っていったのでしょう。痛みが完全になくなったため、年始からはまたジョギングを再開するまでになりました。基本的動作とは、あらゆるジャンルにも有用なものだそうです。バレエでかえって股関節を痛めるという話しも聞いたことがありますが、それはその所作の基本が誤っているということでしょう。
 今回の件で、身体を労るということは、イジメることだと改めて思いました。股関節の痛みは、それを気づかせてくれたのかもしれません。使わない筋肉は衰えていきます。年齢とともに知らず知らず出来ることが少なくなっていきます。きっと生活環境が便利になり過ぎたためでしょう。トイレ一つとっても和式から洋式に代わって、足腰の筋肉を使わなくなりました。思ってもみないことが、身体のバランスを後退させています。最近、体幹トレーニングの人口が増えているのは、そんな身体の警告を表しているのかもしれません。
 60歳を過ぎてバレエに取り組んだロケット博士、糸川英夫さんの言葉をご紹介して終わりにしたいと思います。
「紙一枚の厚さというのほ、ほとんど測れないくらい薄い。しかし、電話帳を二十冊積んでみれば、背の高さになる。 だから、十分でも二十分でもいいから、決められた階段を上がる。それを続けられれば、ある日、きっと、それまで自分が夢見ていた頂点に立っていると思う。」