ヘルシングあい便り

森 in 森 イベントを終えて2017.04.01

 季節はゆっくりと春めいてきました。三寒四温の緩やかな移り変わりは、人間の症状に例えると、瞑眩反応(不要なものが排出され、それに伴う様々な症状。 一見副作用と思われる不快な症状のこと。好転反応)のように、体の毒出しをしながら徐々に回復する様子にも思えてきます。そんな季節の移ろいは、私たちが自然と切り離せない存在であることを感じさせるとともに、普段、その自然の呼吸を感じながら生活していることを実感させてくれます。大きな視野で見れば、大気の循環が巡り巡って幾千年の時を経ながら、この地球上に生存を許されている貴重な一瞬を謳歌しているのかもしれません。
 その大自然から学び、敬い、生活を営んできたのがこの国の生業だったはずです。それを証拠に、私たちの周りには、今でも千年以上にも渡って神社等で続けられている行事が数多く残っています。しかし、それがたった百年という人の一生ほどの短いスパンで、大きく生活が様変わりしました。経済が一点に集中し、人の流れもそれに伴い各都心に流出しました。大きな経済の波は、日本中を飲み込んで行ったのです。その結果、山間部や不便な地域の過疎化や高齢化で、山は荒れ、田畑等の耕作放棄地は全国で27万ha。何と東京都をはるかに超える面積に匹敵します。我が国を支えてきた第一次産業である農業・林業・水産業の衰退、担い手不足により、その土地や権利の所有者の多くが、それを手放さなくてはならなくなりました。その結果、生命を産み出す貴重な山々や海が、公共事業という名の下に、道路や橋、ダムへと変貌を遂げつつあります。
 私たちは毎日、誰もが水や食べ物をとって生命を維持しています。その水や食べ物とは一体どこから来るのでしょうか。水は上水道から運ばれてくるわけではありません。山に降った雨が多くの樹木の保水力によって徐々に地下深く浸透し、鉱物やさまざまな地層を通る間に自然ろ過され、その間に多くのミネラル分を含んだ生きた水となり、それが河川へと流れ、その恩恵を頂いているのです。魚にしても工場で作られて運ばれてくるわけではありませんね。かけがえのない海や川に生息しているのです。お米や野菜にしても同じことです。その土壌や川や海が、農薬や廃棄物、建設による影響で汚染されてしまえば、私たちの身に返ってくるのです。どこのスーパーや百貨店に行っても沢山の食材や惣菜が所狭しと山積みされています。無尽蔵に食物が手に入るような錯覚を起こしがちです。しかし、それらの食物の大半が海外から輸入されているのです。しかも、せっかく輸入までした食物を含めて1900万トンを廃棄しているのです。これは世界の7000万人が1年間食べていける量だといいます。これだけ豊かな環境で暮らしながら、未来を産み出す第一次産業を衰退させている国民のやることでしょうか。ちょっと立ち止まって考える時期ではないでしょうか。ひょっとするともう遅すぎるかもしれません。
 これ以上、無益な環境を破壊しては私たちも、共存できなくなるでしょう。それにはやはり、自然に触れる機会を作らないといけません。そんな思いから今回のイベントを開催させていただきました。日程の変更等があって、先月のお便りで十分なご案内ができなかったことをご容赦下さい。
 設楽ダムの立木トラストも引き続き継続しています。当店で事務手続きの代行をしていますので、お気軽にお声掛け下さい。なお、設楽ダム建設事業からの撤退を求める署名も同封しました。是非、皆さまのお声を県に届けてくださいますようお願い致します。

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