ヘルシングあい便り

ダムネーション上映会を終えて2015.07.01

   先月のダムネーションの自主上映会、そしてマルシェに予想以上に多くの方々に来ていただきましたことを、心より感謝申し上げます。来てよかったと何名の方にもお声をかけていただき、このイベントをした意義があったと嬉しく思いました。
 この上映会をしようと思ったきっかけをたどると、今から3年ほど前に遡ります。民主党政権で凍結された設楽ダムについて、もう一度県民が共に考えようという目的で公開講座が企画され、その運営チームでありタレントの原田さとみさんからその貴重な情報を教えていただいたことです。当時、愛知県が主催する一般公開講座とは言いながら、県側のホームページに案内する程度、宣伝するわけでもないので一般には知る術もありません。数千億かかるダム工事が必要か否か、県民にその負担を強いるわけですから、広く声を聞きたいと言って新聞広告に掲載くらいできるはずです。知らせたくないんですね。皆さんが情報を共有すれば、ダムの必要性がなくなってしまう恐れもある。このような一方的な情報公開の名のもと、聞きに来なければ幸い県民にご理解いただいたということで、今度は公共の名のもと人のことはお構いなしで工事に着手する。世の中良くなるわけがありません。
   設楽ダムの公開講座は24年から始まって、26年まで計10回行われました。そのうち最初と最後を除いた8回の講座に足を運びました。ダム反対側と推進側の国土交通省、それぞれ専門の先生の話しを聞くことで、毎回、様々な角度で設楽ダムの建設に対する問題点が浮き彫りになりました。それに対する国土交通省の答えは、決まってすでに決まったもの。一切が問題ないの一点張りでした。もはや県民のための行政ではありません。国の事業の報告会のようなものです。こんな傲慢な態度の方々がダム建設を行うのです。だから住み慣れた住民を立ち退かせてでも断行するのです。人や環境に配慮した工事などできるわけがありません。最近の土砂崩れや山腹の崩壊などの問題は、このような不用意な工事によるものが少なからずあるのではないかと思います。
  「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そしてビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」先月ご紹介したこのダムネーションを制作したパタゴニアの創業者イヴォン・シュイナード氏の言葉です。この映画を見て、ダム建設は私達の意識次第で止める事ができると確信しました。ライフラインである電気と水道という当たり前に供給されているものに、今まで無関心すぎたのです。その無関心が原発をこの小さい国に54基も作りました。そして3・11を引き起こしました。このまま黙っていたら、今度はかけがえのない水にまで問題が及ぶでしょう。電気も人々の意識が変われば節電して原発を動かさなくても生活できることが分かりました。では水はどうでしょうか。今現在、一人あたり一日平均240Lの水を使うそうです。風呂桶8分くらいです。飲水や生活する上で必要なのは2から3Lです。では一体何に使われているのでしょうか。何とその9割以上が、トイレやお風呂など、何かを洗う目的で使われているのです。一人一人の心がけで無理なく節水すれば、もはやダムの必要性はなくなるのではないでしょうか。すべてが私達一人一人の意識にかかっています。
 上映会にパネリストでご参加いただいたパタゴニアの支店長が、最後に南アメリカ先住民に伝わるお話しを披露してくださいました。
 山火事が起きて、森の生き物たちがわれ先にと逃げるなかを、一羽のハチドリがくちばしで水の滴を運んでは燃えさかる火の上に落としていました。動物たちがそんな事して何になるんだと笑っています。ハチドリはこう答えました。「私は、私にできることをしてるだけ」

ハチドリのひとしずく 光文社 辻信一監修 1,234円 ヘルシングあい店頭でも販売しています

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